東洋ビューティ 岩瀬史明社長に聞く、今後の成長戦略

粧業日報 2020年8月4日号 1ページ

カンタンに言うと

  • 「新たな創業期」に位置づけ始動、「世界最良のODM企業」を目指す
  • 創業者の精神を継承し、未来創造への基盤整備を推進
  • 「ODM」の付加価値を追求し、「東洋ビューティ品質」を世界へ
  • 社員が誇れる企業、地域から愛される企業を目指して
東洋ビューティ 岩瀬史明社長に聞く、今後の成長戦略
 化粧品ODM/OEMの国内大手である東洋ビューティは、80期を迎えた5月1日付で岩瀬史明氏が社長に就任し、新体制で5カ年経営計画をスタートした。

 同社は、2010年度(11年4月期)から19年度(20年4月期)までの10年で売上高が約2.5倍、社員数も4倍強に増えるなど企業として大きな進化を遂げている。

 前中計で掲げた「100年繁栄し続ける企業」の実現に向け、20年5月からスタートした今期を「創業期」と位置づけ、原点を見つめ直し、さらなる飛躍につなげる。

創業者の精神を継承し
未来創造への基盤整備を推進

――5月1日に社長に就任され、新5カ年経営計画がスタートしました。今の率直なお気持ちをお聞かせください。

 岩瀬 前中計から節目となる80期を「新たな創業期」と位置づけ、新体制を整えて準備を進めてきた。特に最終年度の79期は、1年間かけて「東洋ビューティとして、これからありたい姿」をテーマに社員とともに考えてきた。

 前中計では「100年繁栄し続ける企業」を掲げて取り組んできた。新中計では、100年企業となる20年後に、会社として「こうありたい」という想いをより鮮明にしようということで、第1フェーズでは執行役員と部長クラス、第2フェーズでは課長クラスまで巻き込んで意見を出し合ってきた。

 100年企業を目指す新たな経営ビジョンを「世界最良のODM企業となる」とし、その実現のための重要な課題を抽出し、新5カ年計画を立てた。SDGsに対する取り組みなども盛り込んでいる。

 同時に、大きく組織改革を行い、合わせて各制度も見直す。未来創造の土台となる重要な5カ年であり、特に初年度は重要だと捉えている。

 ――「新たな創業期」として経営ビジョンとともに社是・社訓なども新たに策定されました。

 岩瀬 東洋ビューティとしてこれから先も成長拡大し続けていくには、創業者が大事にしていた思想や考えが、全社員に浸透していくことが重要だと考え、社是「和と進歩」と社訓「誠実・創意・研鑽」を新たに策定した。

 企業も創業から80年が経てば、創業者である岩瀬健次郎を知らない社員が大半を占める。私自身、祖父としての姿は鮮明に覚えているが、実際に仕事をしている姿は、まだ幼かったため、よく覚えていない。

 社是・社訓は「創業者の精神」として、全社員が持っておくべき土台であるという想いを込めた。組織が大きくなっても、大事にするべき当社の根源のようなものである。

 私は自分のことを、周囲をぐいぐい引っ張っていくより、周りを巻き込んでいくタイプだと思っているが、振り返れば、創業者をはじめ代々社長たちもそうだった。

 「あんじょうきばりや、やってみなはれ」。そんな企業風土のようなものが当社には根づいている。社是・社訓にはそうした風土のようなものも大事にしていきたいという想いも込めた。

 その精神を基に経営理念である「美と健康への想いをかたちにし、笑顔あふれる未来をつくる」ことを実現していく。

 企業の文化や風土を創っていくのは人である。人の成長が企業の成長につながる。

 就任時から、社員には「自ら考えて動ける集団に、そして、お互いを思い合い、助け合い、学び合う集団になろう」と伝えている。

 今回、クレドブックとして作成し、全社員に配布する。これから理念浸透を図っていく。

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