花王、フィルム容器から一定量の液が出せるらくらくスイッチを実用化

粧業日報 2020年8月31日号 5ページ

カンタンに言うと

  • 包装容器のプラスチック使用量削減に貢献するイノベーション
花王、フィルム容器から一定量の液が出せるらくらくスイッチを実用化
 花王は、9月19日に発売する「ビオレu ザ ボディ ぬれた肌に使うボディ乳液」にて、ボトル容器と比較してプラスチック使用量の少ないフィルムでできた容器「ラクラクecoパック」につけて使うと、軽い力で押すだけで一定量の液が出せる「らくらくスイッチ」を採用した。

 この容器仕様により、ポンプつきのボトル容器と比較し、プラスチック使用量を約50%削減できるという。

 「らくらくスイッチ」の開発と実用化は、花王のESG戦略「Kirei Lifestyle Plan」(キレイライフスタイルプラン)の注力アクションである「リデュースイノベーション」の中の「プラスチックボトルレス化」の取り組みの1つで、「Kirei Lifestyle Plan」の19の重点取り組みテーマの中では「ごみゼロ」に貢献する。

 「らくらくスイッチ」は、フィルムでできた容器「ラクラクecoパック」の口の部分につけて使う。つける部分の反対側には液を出す口、中央にはやわらかいドーム状の部分がある。このドーム状の部分をスイッチのように押すだけで、ポンプを押したときのように一定量の液が出てくる仕組みとなっている。

 「らくらくスイッチ」をつけると、元々はつめかえ用として開発された、プラスチック使用量の少ないフィルムでできた容器「ラクラクecoパック」から直接液を出すことができる。

 また、「らくらくスイッチ」はドームを軽く押すだけで液が出てくるため、力が弱い人でも楽に使えるなどユニバーサルデザインの観点でも優れた特長を持っている。

 さらに、液を出しても容器の中に水や空気が入っていかないため、中身が常に衛生的に保たれるうえ、液をほぼ最後まで使いきることも可能になった。

 ドームを押すと一定量の液が出てくるという点で、従来のポンプを置き換えることが可能になるため、プラスチック使用量の少ないフィルム容器の普及を促進するユニバーサルデザインの観点でも優れた容器技術として、今後も幅広い商品への応用を検討していく。

 プラスチックごみ問題に対して、花王はこれまでも、プラスチック包装容器の薄肉化、つめかえの促進、濃縮化、大容量化などによってプラスチック使用量の削減に努めてきた。

 近年は、削減を加速することをめざして環境配慮と使いやすさを両立する革新的な包装容器を開発・実用化しており、「らくらくスイッチ」もそれに続くものだ。
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