アリエ・ミロットグループ、withコロナ製品の開発に注力

週刊粧業 2020年8月24日号 9ページ

アリエ・ミロットグループ、withコロナ製品の開発に注力
 アリエ・ミロットグループの20年上期は、新型コロナウイルスの感染拡大によりメークアップ製品の売上が鈍化している。

 中でもマスクの着用で隠れてしまういわゆる「5割メーク」の広がりで、リップ・チーク等の売上に影響が出ているという。

 一方で、清潔意識の高まりから洗顔やヘアケア、ハンドソープといった洗浄製品の売上は伸長が見られる。また直近3カ月では、消費者のヘアサロンへの訪問自粛が要因で染毛剤へのニーズも高まっている。

 このようにコロナ禍で化粧品の消費行動自体が大きく変容する中、同社は変化を迅速に捉えた研究開発を推進している。

 現在はアルコール消毒液など危険物を保管するための規定を満たした「危険物倉庫」を増設しており、年内中にアルコール関連製品や消毒関連製品を展開していく予定だ。

 また、withコロナ化粧品アイテムでは、厚生労働省が新型コロナ対策として掲げる基本方針「手洗い」「マスクの着用」「身体的距離の確保」に準じた商品開発を進めている。

 一例として、肌を守るアンチポリューション効果を付与したファンデーションやリップクリーム、ミストを新たに開発した。同品は細菌・ウイルス等のタンパク質を吸着分解する機能面などが、顧客からの注目を集めているという。

 また、マスク対応アイテムでは、色落ちしにくいリップの開発にも着手している。「一般的なティントリップよりさらに色落ちしにくい」という特性にこだわっており、秋ごろの展開を予定している。

 容器面でも、ファンデーション等に用いられる金皿の代替製品として「ペーパーコンテナ」の提案を強化している。100%紙由来の同品は、一般的に使用されている金皿と同等の性能を有しており、特許も取得している。

 環境配慮製品に対応できるが、コロナ禍によって店頭でテスターが使用できない中、使い切りのテスターや配布用サンプルとしての活用も推奨している。

 このほか製造体制でも、感染拡大の初期からより一層徹底したアリエミロットスタンダードの衛生管理や省人化を推進。顧客への供給責任を果たすため、コロナ禍にいち早く対応した体制を整えてきた。

 「業種関わらず他社との積極的な情報交換を図ることで、新たな生活様式へのスピーディーな対応を行っている。今後もお客様のニーズにお応えすべく事業展開を進めていきたい」(石橋奈央子社長)
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