アサヌマコーポレーション、省人化・省力化で利益率を向上

週刊粧業 2020年8月31日号 9ページ

アサヌマコーポレーション、省人化・省力化で利益率を向上
 アサヌマコーポレーションは、コロナ禍の影響でメーキャップの受注が落ち込んだ一方、昨年から進めてきた社内改革が利益率を一部補完し、前期(20年6月期)の実績は前年比10%減で着地した。

 今後の注力施策や展望について、麻沼雅海社長に話を伺った。

 ――前期実績の背景は。

 麻沼 新型コロナによりマスクの着用で隠れる口紅を中心にメーキャップの減少が目立っており、在宅勤務の広がりでベースメーク等の売上にも波及している。

 スキンケアでも、インバウンド需要の縮小や百貨店の閉店で、プレステージ価格帯の売上低迷が続いている。

 ただ、売上の一部はオンラインチャネルがカバーしており、今後もオンラインへの移行が続くと見ている。

 このように全体として受注量が落ち込んだ一方、昨春頃から取り組んできた社内改革が奏功し、実績は昨年比10%の減少にとどまった。

 社内改革では、製造体制から研究開発・営業まで全プロセスで、省力化・省人化の導入等を進めている。

 例えば、複数の倉庫を一つに集約したことで移動時間や作業時間等の短縮につながった。

 また、外注業務を含む全業務を見直し、外注と内製を明確に区分けすることで過剰コストの削減も推進している。

 製造面でも、従来比数倍の機能を持つ設備を導入するなど、業務の効率化による利益率の向上を図っている。

 ――新型コロナを踏まえた今後の注力施策は。

 麻沼 商品開発では、口紅に代わる新製品の開発を進めており、秋頃に提案体制を整えていく。

 また、ウイルスに対応した消毒液への要望を数多く受け、アルコール消毒液の展開も進めている。

 今後の市場はコロナの影響のほか、ジェンダーレスの流れを受けたメンズコスメの浸透や、脱プラなど環境配慮の取り組みにより、急速に変化していくと予測している。

 こうした中、当社は大学や研究機関と連携した商品開発を進めており、ニーズに迅速な対応ができる体制を構築していく。
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