エア・ウォーター・ゾル、コロナ対応でCS・ESを向上

週刊粧業 2020年8月31日号 8ページ

エア・ウォーター・ゾル、コロナ対応でCS・ESを向上
 エアゾール製造と化粧品OEMを展開するエア・ウォーター・ゾルは、アルコール消毒・除菌液の受注増加により、18年末に稼働した新工場(茨城第二工場)の稼働率が向上し、21年3月期(20年4~21年3月)第1四半期の生産数量は前年同期比2%増で推移した。

 引き続き、衛生関連製品を軸にコロナ禍で生まれた新たなニーズへの対応を強化し、通期では約5%増(数量ベース)の増加を目指す。

 茨城第二工場は、一般(非危険物)化粧品、アルコールなど危険物扱いとなる化粧品、エアゾール製剤の化粧品を製造できる生産設備が整う。

 尾上英俊社長は「工場の生産体制を活かし、コロナ禍の特需に早期対応できた」と話す。国内での感染者が数例しか確認されていなかった1月下旬より消毒・除菌液の営業活動を推進し、2月末から受注生産を開始してきた。

 6月以降、徐々に衛生関連製品の供給も安定化してきたが、同社は生産ラインを1ライン増やして5ラインとし、衛生関連製品の安定供給体制を整えていく。コロナ対応を促進してCS(顧客満足)の向上を図る。

 化粧品OEM事業の成長戦略では、これまで展示会への出展を軸に、企業認知度の向上と研究開発・生産技術力をアピールしてきたが、コロナを機に「オンラインを活用した新たな営業スタイルも模索していく」と話す。

 「営業と研究の距離感も縮まり、オンライン化によるスピード開発の実現など様々な可能性を見出したい」

 コロナ禍では、CSを意識した対顧客向けの取り組みとともに、「ES(従業員満足)の向上も重要課題に掲げて取り組んでいる」(尾上社長)。

 在宅勤務の導入とともに、社内業務のオンライン化を推進。併せて、顧客の情報管理・共有化の課題解決に向け、役員も含めた全社員を対象に、eラーニングシステムを導入しセキュリティ研修を取り入れている。

 また、在宅勤務の長期化により、出社する機会が少なくなる中で会社への帰属意識の維持・向上が新たな課題になると考え、3月よりSFA(営業支援システム)の運用を見直し、社員間のコミュニケーション活性化を図った。

 「昨年からメンバーシップ型からジョブ型への移行を進め、社員教育を行っている。その成果はまだ先と見ていたが、コロナ禍でのSFA活用により、顧客対応に関わる社員一人ひとりが自身の役割を認識し業務に取り組み、それら業務に対する意見や考え、姿勢を確認することができている。顧客の『つくりたい』を叶える、課題解決・価値創出型OEM/ODMの実現に向けて、今までとは異なる新しいチームワークの形成も期待している」
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