花王、緊急事態宣言下の幼児の活動実態を調査

粧業日報 2020年9月14日号 4ページ

2020年9月14日 10時30分

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 花王 サニタリー研究所、パーソナルヘルスケア研究所の共同研究グループは、順天堂大学 大学院スポーツ健康科学研究科の内藤久士研究科長・教授、鈴木宏哉先任准教授とともに、新型コロナウイルス感染症対策の緊急事態宣言下における幼児(1~5歳)の活動実態を、歩数の計測を中心に調査した。

 なお、調査期間は5月1日~14日で、首都圏在住の1~5歳の幼児とその保護者(母親:27~43歳、平均年齢34.1歳)41組(保護者41名、幼児53名)を対象に行った。

 その結果、「幼児も保護者も歩数が減少する中、影響は幼児の方が大きく、3~5歳では2~6割減になること」「外出しないことが幼児の歩数減の大きな要因であること」「外出しないときも工夫次第で幼児の活動量は増えること」「1~2歳では、親子で一緒に活動することが幼児の活動量増につながること」「ストレスを感じたり生活リズムが乱れたりした幼児も少なくないこと」がわかった。

 順天堂大学の内藤教授の研究グループは、子どもの活動量、体力や健康に関するさまざまな研究を行い、子どもの発育・発達に役立つ研究成果を発信してきた。

 一方、花王はベビー用おむつ開発の基礎研究として、子どものすこやかな発育・発達と歩行の関係について研究を重ねてきた。

 今回の研究では、両者が共同してその知見を活用し、緊急事態宣言が幼児の活動にどのような影響を与えたかについて、歩数計測を中心に調査・分析した。

 研究グループは、外出や遊びの場面において親との関わり合いが多い就学前の幼児(1~5歳)に着目し、幼児とその保護者(母親)を対象に、緊急事態宣言により行動が限られた環境下での活動実態を調べた。

 調査期間中の幼児の1日あたり平均歩数は1~5歳で6938歩、3~5歳では6702歩だった。

 3~5歳の歩数の先行研究は豊富で、幼稚園や保育園に通園する平日に多い傾向があり、平日の平均歩数は9686~1万5278歩、休日の平均歩数は8238~1万1207歩となっている。

 しかし今回は、多くの幼児が期間中通園していなかったことから平日と休日の差はあまり見られなかった。さらに、3~5歳の歩数は先行研究に対して約2~6割少なく、特に先行研究の平日と比較すると大幅減になっている。

 保護者へのアンケートでも「子どもが運動不足になっている」という回答は多く、その認識と一致する結果になっている。

 一方、保護者の1日あたりの平均歩数は5885歩だった。日常生活における歩数は1~5歳の母親では7363歩であることから、減少率は約1~2割にとどまった。大人よりも子どもの方が、活動に対する影響を大きく受けたことがわかる。

 調査期間中の歩数は外出の有無に影響され、外出しないと1~2歳では約3割減、3~5歳では約4割減と大きな減少幅になっていた。

 これにより、3~5歳だけでなく先行研究が乏しかった1~2歳も含めて、外出が制限されることが歩数減の大きな要因になったことが推察される。

 外出していないときに保護者が幼児の活動を促す工夫をする(一緒に体を動かす動画を見せて遊ぶ、家の中でトランポリンや室内用鉄棒で遊ばせる、家の中でかくれんぼやおいかけっこをする等)と、幼児の歩数が増える傾向があった。

 保護者を歩数の多いグループと少ないグループに分けてその子どもの歩数を分析したところ、1~2歳では、保護者の歩数が多いグループの方が幼児の歩数が多いことがわかった。

 この年齢の幼児については、3~5歳に比べて一人でできることが少なく、活動の場面でより親との関わり合いが多いため、親子で一緒に活動することが、幼児の活動量を増やすことに効果的であると考えられる。

 保護者への自由回答形式のアンケートから、保護者が各幼児に対して緊急事態宣言前と比較して困っていたことを探った。

 それによると、活動量が減ったこと以外に、ストレスを感じたり、生活リズムが崩れたりした幼児が少なくなかったことがわかった。また、このアンケートからは、保護者自身もストレスを感じているという回答も見られた。

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