グラセル、あらゆるエコ原料を検証し製品化を実現

C&T 2020年9月15日号 14ページ

カンタンに言うと

  • 多様な環境ニーズに対応できる容器会社へ
グラセル、あらゆるエコ原料を検証し製品化を実現
 グラセルはこのほど、大学発ベンチャーが開発した環境にやさしい添加剤「green nano(グリーンナノ)」を使用して新たな環境配慮型ボトルの開発に成功し、今秋より販売を開始した。

 同社は、環境問題やエネルギー問題に対して「いま私たちが容器から、材料から、できること」をテーマに掲げ、独自の「グラセル エコプロジェクト」を推進している。

 今年はSDGsへの賛同も表明し、環境問題だけでなく、サステナブルな社会実現に向けた活動にも積極的に取り組んでいく。

 同社は、植物由来プラスチック(バイオマス)やリサイクルPET、紙など様々な環境対応の原料を使用し、環境負荷軽減につながる化粧品容器の開発に取り組んでいる。

 植物由来プラスチックは、サトウキビ由来のBio-PE(バイオポリエチレン)と、Bio-PET(バイオポリエチレンテレフタレート)を使用して、バイオマス容器のラインナップを拡充している。

 Bio-PE、Bio-PETともに、日本バイオプラスチック協会(JBPA)承認の「BP(バイオマスプラ)マーク」を取得している。

 Bio-PEは、ダイレクトブロー成形に対応している。使用する樹脂をすべてBio-PEで成形した場合、96%がバイオマス由来となり、CO2が石油由来のPEと比べ約7割削減できる見込みだ。

 Bio-PETは、インジェクションストレッチブロー成形に対応する。Bio-PETで成形すれば、30%がバイオマス由来となり、CO2は石油由来のPETと比べ約2割削減できる。

 耐熱性や耐衝撃性(落下強度)、加工性は従来のPE、PETと同等で、従来のPE・PET用の成形機・金型で成形できる。

 リサイクルPETは、ペレットの製造工程においてバージンPET(汎用プラスチック)に比べて約3割のCO2削減量につながる。

 また、プラスチックの代替原料を使用した容器の開発も進めている。

 紙パウダーを51%含有しているため紙製品とし、燃えるゴミとして廃棄が可能な紙製容器や、プラスチックを使用しないプラスチックフリーのニーズに対応してガラス容器のラインナップも充実させている。

 紙製容器は、焼却時にダイオキシンなどの有毒ガスを発生させず、汎用プラスチック原料と比べ、CO2排出量を約28%削減する。

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