GSIクレオス、生産量の拡大と輸送コストの削減でグリーンペンタンジオールの価格を改定

週刊粧業 2020年10月19日号 18ページ

GSIクレオス、生産量の拡大と輸送コストの削減でグリーンペンタンジオールの価格を改定
 世界各国に原料サプライヤーを持ち、植物エキスを中心に天然由来の輸入原料を幅広く取り扱うGSIクレオスの香粧品部では、SDGsやクリーンビューティのグローバルトレンドに合致する環境に配慮した化粧品原料の提案に注力している。

 フランス・ミナソルブ社が開発した100%天然由来のペンチレングリコール「グリーンペンタンジオール」(表示名称=ペンチレングリコール)は、農業廃棄物のサトウキビバガス(搾りかす)から抽出したエコな抗菌原料で、外原規の適合に加えて中国INCIに対応し、コスモス認証も取得している。

 防腐以外ではグリセリンと近い長時間の保湿効果が確認されているほか、エタノール(アルコール)とほぼ同等で植物から有効成分を抽出する溶媒として幅広い用途で採用されている。

 受注数量は2013年に販売を開始してから拡大基調にあり、2018年度から2019年度にかけて約1.6倍に増加した。

 2020年度も新規採用が進み、コロナ禍で需給が逼迫するアルコールの代替となる抽出溶媒としてニーズが高まっていることから、さらなる増加が見込まれている。

 GSIクレオスでは、グリーンペンタンジオールの量産体制の整備に加え、容器の改良による輸送コストの削減を実現した。

 そこで、今年10月1日の新規受注分より価格改定を行い、従来品から約12%の値下げを実施した。

 「国内では石油由来の合成ペンチレングリコールが広く使用されてきたが、今年に入り競合他社も植物由来に切り替える動きが出てきている。当社では2013年からグリーンペンタンジオールを発売しており、ユーザーからのフィードバックをもとにミナソルブ社で研究開発を行ってきた。R&Dにおいては、精製・脱臭方法で品質改良を重ねており、無香料タイプの人気が高く海外よりも臭いに関する意識の高い日本のスキンケア市場でも満足される品質となっている」(同社)

 2019年にRSPOの準会員となったGSIクレオスでは、界面活性剤をはじめ乳化助剤や増粘剤でRSPOのMBグレードに対応した原料の取り扱いを強化し、既に30以上の品目をラインナップしているという。
ホーム > 化粧品業界人必読!週刊粧業オンライン > GSIクレオス、生産量の拡大と輸送コストの削減でグリーンペンタンジオールの価格を改定

ライブラリ・無料
ダウンロードコーナー

刊行物紹介

定期購読はこちら
お仕事紹介ナビ

アクセスランキング

  • 日間
  • 週間
  • 月間
PDF版 ダウンロード販売
化粧品マーケティング情報
調査レポート
株式会社矢野経済研究所
pagetop