日本色材工業研究所、質感が滑らかで独特な仕上がりの口紅を開発

週刊粧業 2020年10月19日号 15ページ

日本色材工業研究所、質感が滑らかで独特な仕上がりの口紅を開発
 日本色材工業研究所では、よりよい製品づくりのために日々研究開発を行い、その研究成果を2年に1度、世界の主要都市で開催される化粧品技術者の学術大会(IFSCC・ASCS)で発表している。

 今回のIFSCC2020オンライン学術大会では、ワックス結晶構造をコントロールすることによる新しい化粧品の開発をテーマとするポスター発表「Development of New Cosmetics by Controlling Wax Cr」(Poster₋226)を行う。

 一般的なスティック剤型の口紅は、固形油分(ワックス)を高温で分散し、冷却固化して成形する。同社では今回、100℃の高温から室温になるまで固形油分を攪拌し続けた結果、固まることなく液状の口紅を開発することに成功した。

 「ワックス成分を配合した処方で攪拌しながら冷却する方法は別の製品群では以前から行われていた。そこであるワックス成分を選択して攪拌したところ、塗布した質感が非常に滑らかで、均一なツヤのある明るさと、唇のシワが目立たちにくいソフトフォーカス性のある独特な仕上がりを実現することができた」(南孝司取締役研究開発部長)

 現在は、コロナ禍で要望が高まっているマスクにつきにくい口紅やファンデーションなどの研究開発を推進し、実際の効果を可視化(情報化)することにも併せて取り組んでいる。

 長期的には、フランス子会社との連携をさらに高め、「サステナビリティ」「クリーンビューティ」に対応した製品の研究開発をグローバルで進めていく方針だ。

 「SDGsがゴールに掲げる2030年に創業100周年の節目を迎える当社としては、『人類が幸せになる化粧品を供給できる日本色材にしたい』という想いを胸に、今後もそれに対する開発の方向性をブレずに継続していきたい」(南氏)
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