東洋新薬、三相乳化を活用した日やけ止めを発表

週刊粧業 2020年10月19日号 15ページ

カンタンに言うと

  • ノンケミカルの使用感、SPF値を改善
東洋新薬、三相乳化を活用した日やけ止めを発表
 東洋新薬は「IFSCC横浜」で、「三相乳化により調製した化粧品のコーティングの均一性と撥水性に関する研究:日焼け止めおよび化粧品への応用」と題したポスター発表を行う。

 同社は、化粧品と健康食品のOEM・ODMを展開しており、化粧品事業では神奈川大学が開発した三相乳化技術の応用に強みを持つ。

 同技術は界面活性剤を必要としない乳化法で、O/W型のエマルジョンによるみずみずしい感触と高い保湿性の付与が可能だ。

 今年からは、同技術を活用したしわの医薬部外品を展開しており、顧客の引き合いが高まっている。

 「IFSCC」では日やけ止め製剤への応用を発表する。同技術により、ノンケミカル製品の課題となる白浮きや使い心地、SPF値を大幅に改善できる。また揮発性も向上するため、水にぬれても落ちにくいという。

 さらに、現在は三相乳化を応用した薬用ハンドクリームの開発を行っている。塩化ベンザルコニウムの配合でウイルス等の消毒機能を有するほか、水で洗っても落ちにくく、効果が持続しやすい。今秋頃の展開を予定し、拡販を進めていく。

 「発表を通じ、業界内に三相乳化技術を含む当社の技術力の認知を広げ、業界外への発信にもつなげていく」(化粧品事業部部長 小林伸次氏)

 三相乳化のほか、同社はしわの改善効果が認められるナイアシンアミド配合のスキンケア開発を進めている。「今までにない特徴を持つ製品」(小林氏)として来年夏頃の展開を目指している。

 一方、展開を強化している中国向け製品には、品質に加え高い機能性が求められるという。

 特に、国土が広い中国はエリアによって気候が異なりニーズが多岐にわたるほか、高所得層を中心に男性向け化粧品の需要も高まっている。同社は今後も幅広い要望に対応できる製品開発を進めていく。
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