三洋化成工業、日本触媒との経営統合中止を発表

粧業日報 2020年11月5日号 5ページ

カンタンに言うと

  • 共同株式移転による統合を断念、最終契約を合意のうえ解約
三洋化成工業、日本触媒との経営統合中止を発表
 三洋化成工業は、昨年11月29日に公表した日本触媒との経営統合について、両社の合意により10月22日付で最終契約締結を解約したことを発表した。

 両社は共同株式移転の方式により、2021年4月1日に親会社「Synfomix」を設立し経営統合を行うことで合意していたが、2020年11月22日開催の臨時取締役会で中止を決議した。

 両社は経営統合に向けて基本合意書を締結した昨年5月29日以降、詳細な検討と協議を進め、昨年11月29日に経営統合にかかる最終契約を締結。2020年10月1日に経営統合を行うことを公表していた。

 その後、経営統合合意の基礎となった両者の業績や金融・経済・市場といった事業環境が不透明になったことを理由に、最終契約で合意した株式移転比率の見直しと経営統合を2021年4月1日に延期することで合意し、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大や原油・石油製品相場の急落等を理由に4月13日付で延期を発表した。

 ただ、昨年11月29日の経営統合にかかる最終契約の締結以降、原材料価格や製品価格の著しい変動が見られ、製品需要の先行き不透明感も増すなど、両社を取り巻く事業環境が急速に変化しており、それぞれの会社が持つ優位性を独自に発揮していくことが両社の企業価値につながると判断し、経営統合中止という判断に至った。

 両社は今後も、様々な面で良好な関係を維持していくという。

 なお、本件に伴い両社が計上する費用等の業績への影響は精査中であり、今後の両社における2021年3月期第2四半期累計業績予想や2021年3月期通期業績予想の修正が必要となる場合には速やかに公表するとしている。
ホーム > 化粧品業界人必読!週刊粧業オンライン > 三洋化成工業、日本触媒との経営統合中止を発表

ライブラリ・無料
ダウンロードコーナー

刊行物紹介

定期購読はこちら
お仕事紹介ナビ

アクセスランキング

  • 日間
  • 週間
  • 月間
PDF版 ダウンロード販売
化粧品マーケティング情報
調査レポート
株式会社矢野経済研究所
pagetop