インフォコム、AI与信エンジン搭載の不正注文検知サービス提案

粧業日報 2020年11月17日号 4ページ

インフォコム、AI与信エンジン搭載の不正注文検知サービス提案
 帝人グループのインフォコムは、医療機関や一般企業向けに情報システムを提供するITサービス事業と、一般消費者向けに電子コミック配信サービス「めちゃコミック」を提供するネットビジネス事業を展開している。

 ITサービス事業では、通信販売の後払い決済における与信審査をAIにより自動判別するクラウド型サービス「at score(アットスコア)」を2018年6月にリリースし、当初は決済代行事業者を中心に導入提案を進めてきた。

 昨年末からは、D2Cのビジネスモデルを採用する化粧品・サプリメント系のEC事業者に向けたAI与信エンジン搭載の不正注文検知クラウドサービスとして、アットスコアの提案に注力している。

 近年はEC市場の伸びに伴い、先に商品を届ける後払い決済サービス市場も拡大傾向にあるが、後払い決済はクレジットカード決済や代引き決済と比べ、不正注文による未払いリスクが課題となっていた。

 また、不正注文は偽名、架空の電話番号、不正確な住所が入力されていることが多く、通信販売事業者においてはそれらを目視で見分ける作業負担が発生していた。

 アットスコアでは、独自のAI与信エンジンを搭載し、後払い注文の受注時点で不正リスクの高い注文を判別。導入により後払い債権の回収率を改善し、与信業務のコスト削減と、属人化されていた与信業務の効率を改善するメリットがある。

 最大の特長は、コンピュータでは同一と判断されないが、宅配業者が同一住所に届けられる範囲で表記を変えた「住所揺らし」と呼ばれる巧妙な不正注文に対し、独自の文書校正支援技術を応用した名寄せ技術で不正受注を検知できる点だ。

 「新客獲得のため初回限定で本製品の無料サンプルや大幅な値引きを行う化粧品やサプリメントのEC事業者は多いが、それに伴って初回限定品の不正入手による転売やアフィリエイト報酬の被害も多い。住所揺らしは、初回限定を搾取しようとする転売者にとって容易な手口だが、文書校正支援技術を持たない他社では検知しにくい。アットスコアを導入したある企業では、住所揺らしの手口により6人で合計600件の不正注文が検知され、想像以上に住所揺らしを使った不正注文が確認された。商品自体の金額にもよるが、新規の獲得件数が月間で1000件を超えた企業はアットスコアのような不正注文検知サービスを導入したほうが得策で、転売被害が大きくなる前の早い時期から対策を行うべきだ。化粧品業界では今後、D2Cのビジネスモデルを展開するケースが増えることが見込まれることから、不正注文検知サービスの重要性やアットスコアの認知をさらに広げ、EC事業者の事業成長をサポートしていきたい」(同社)
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