高級アルコール工業、コロナ禍で多様化した需要に対応

週刊粧業 2020年12月7日号 9ページ

高級アルコール工業、コロナ禍で多様化した需要に対応
 ⾼級アルコール⼯業㈱(川合清隆社長)は、スプリットワークやテレワークなどのコロナ禍において必要な対応や感染予防に最⼤の配慮をしつつ、営業活動、研究活動、製造活動を継続している。その中でも顧客訪問を主流に⾏っていた営業活動の製品紹介、技術紹介はWebを主流に切り替え対応しているが、Web ならではのメリット・デメリットに向き合うことで新たな改善策を講じている。

 Webを活⽤したセミナーやミーティングでは,サンプルに直接触れ,感触や機能を確認いただくことが不可能になったため,オリジナルのミニサンプルキットを制作した。事前送付することでWebでの油剤紹介時に感触を確認いただきながら、商品特性や技術内容を体感いただくことを可能にした。この取り組みは11 ⽉初旬より本格的に実施している。

 また、Webセミナーやミーティングに切り替わったことにより、従来では国内外の顧客訪問には,研究開発部の研究員の同⾏が叶わないケースも多かったが、Webでのセミナーやミーティングは距離の問題を解決する点をメリットと考え、研究員を積極的に参加させることで、今までとは違う視点での意⾒交換を強化している。

 今後は顧客の感想や要望に対するレスポンスによりスピード感をもって対応するかが⼤きな課題だ。

 Webセミナーを⽀えるため、従来の技術資料やフライヤーなどの資料をWeb対応できるような形に改善が必要な点も多数出てきており、こちらの更新に現在注⼒している。

 テレワークの増加や旅⾏や出張などの対⾯機会の減少により化粧品の販売傾向も⼤きく変わってきており、このコロナ禍の化粧品⽂化に対応するよう応⽤研究部⾨では新たな処⽅開発に注⼒しているところだ。

 サステナブルな、すべて植物由来原料による化粧品処⽅の展開や、マスク⽣活に⽋かせない化粧品処⽅など、従来にないテーマ、要望が寄せられてきておりこれらの処⽅開発が現在の課題となっている。

 海外の顧客対応でもWebセミナーやミーティングを実施しており、今後はこの⽅法が定着していくように考えていることから、こちらの対応のための資料や試作品やサンプルの事前送付が課題だ。

 化粧品需要の変化に対応して、原料の安定⼊⼿と製品の安定提供も重要となっており、こちらもWebミーティングを実施して海外の原材料の⼿配に問題が発⽣しないように努⼒しているところだ。

 すでに⼯事を展開している第2⼯場の増設では、2021年2⽉から試運転を開始する。

 コロナ禍で多様化した需要や突発の需要に対応する様、製造計画を⽴案していく⽅針だ。

 コロナウイルスが蔓延、パンデミックとなるとは誰しも予想をしていなかったが、今後もコロナ禍の対応を最優先にしながら、安定した製造を⾏ないつつ、安⼼できる品質の商品を供給、研究開発の継続による技術紹介を続けていく考えだ。
ホーム > 化粧品業界人必読!週刊粧業オンライン > 高級アルコール工業、コロナ禍で多様化した需要に対応

ライブラリ・無料
ダウンロードコーナー

刊行物紹介

定期購読はこちら
お仕事紹介ナビ

アクセスランキング

  • 日間
  • 週間
  • 月間
PDF版 ダウンロード販売
化粧品マーケティング情報
調査レポート
株式会社矢野経済研究所
pagetop