コーセー、イノベーション創出拠点「ココラボ」が本格稼動

粧業日報 2020年12月8日号 1ページ

カンタンに言うと

  • 研究アイデア提案会議、外注フェスタを実施
コーセー、イノベーション創出拠点「ココラボ」が本格稼動
 コーセーは、日本橋本社の一部改装に際し、社内外のコミュニケーションやコラボレーションの活性化によって、柔軟な発想によるアイデア創出やセレンディピティを誘発させることで、新たな価値創出を狙う多目的スペース「KoCoLabo(ココラボ)」を本格稼動させた。

 本格稼働を機に、様々なイノベーションを誘発できる取り組みを強化し、多様な人、情報、アイデアの融合により、顧客の期待を超えるモノづくり、コトづくりを進めるとともに、その基盤となるヒトづくりを推進していく。

 同社はこれまで、「コトづくり」の日本橋本社、「モノづくり」の王子研究所、「ヒトづくり」の王子研修センターを都内に配置し、有機的かつ機動的に連携してきたが、今後のより一層の飛躍に向け、グローバル戦略を支える多様性を育み、社内外の幅広い知見を活かすオープンイノベーションを加速させ、常識に囚われない柔軟な発想による顧客提供価値の創出を推進することができる拠点として、新たに今年3月、日本橋本社7階に「ココラボ」を開設していた。



 ココラボは、「KOSÉ Collaboration Laboratory」の頭文字をとり命名したもので、社員のリフレッシュや情報交換の場、セミナーの開催、試作品の評価や新ビジネスのPoC(実証実験)の場として活用していく。

 また、コロナ禍による働き方の変化で不足しがちな社員のコミュニケーションを補う役割も担いつつ、社内外の幅広い情報や知識、スキルの習得につながるコンテンツの集積、社員の成長を促すイベントなどを実施することで、多種多様なコラボレーションや新たなひらめきや気付き、ヒントやアイデアが生まれる場となることを目指す。

 今回、その「ココラボ」のさらなる活用の一環として、11月24日~27日に「モノづくりウィーク」を開催。25日には、個々の研究員の独自のアイデアを形にして提案し、企画や開発をはじめとした部門のインスピレーションを刺激する「研究アイデア提案会議」、26日~27日には、協力パートナーである取引先の技術と同社のアイデアを結びつける「外注フェスタ」を実施した。

 これまで別々に実施してきたこの2つのイベントを、1週間の中に集約し、日本橋本社「ココラボ」にて行うことで、今までイベントに参加していなかった社員も集まり、例年以上に双方向の情報交換が行われた。



 「研究アイデア提案会議」は、年に2回開催され、通常の業務から離れ、制約の壁を取り払い、各個人の自由な発想で個性を活かした斬新なアイデアを試作品やプレゼンテーションの形で展示していた。

 今年は、約120点の独創的なアイデアが並び、研究のメンバーと本社内の様々な部門のメンバーが意見交換、時には熱い議論を交わしながら、製品化への実現性や顧客への提供価値を探った。

 例えば、口紅の上から塗ることで色落ちや色移りを防ぐという新機能を提案し、口紅コートという新たなジャンルを確立した「リップ ジェルマジック EX」や、クリームとしては珍しいホイップのような独特の感触を持つ「雪肌精 クリアウエルネス ホイップ シールドクリーム」など、独自性の高い特長・感触を持った商品が、研究所員の新発想・新技術から数多く生まれている。



 「外注フェスタ」は、取引先の独自技術と同社のアイデアを結びつける機会創出の場として、毎年2回のペースで開催されていた。

 取引先各社が見本品を並べ、社内の担当者が話を聞き、議論することもできる見本市で、今年も原料から容器、海外から取り寄せられたアイデアなど、数々の新規性のある技術などが並んだ。

 今回は、コロナ禍にも関わらず国内外20社以上の取引先から約200品の技術が集まり、同社の企画をはじめとした様々な部門のメンバーが社内のイントラネットなどもフル活用することで多数参加し、新たな製品の種を探った。
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