阪本薬品工業、植物由来のポリグリセリン脂肪酸エステルが好調

週刊粧業 2020年12月7日号 12ページ

阪本薬品工業、植物由来のポリグリセリン脂肪酸エステルが好調
 天然グリセリンの国内トップメーカーとして知られる阪本薬品工業は、植物由来のグリセリンから製造した「ポリグリセリン脂肪酸エステル」の販売が好調に推移している。

 同社では、環境・社会に配慮した持続可能なパーム油の生産と利用を促進する取り組み(RSPO)に賛同し、2017年5月にRSPOサプライチェーン認証を取得した。

 その後、RSPO MBグレードの出荷を開始し、コーシャ及びハラールの認証も取得するなど、同社のポリグリセリン脂肪酸エステルは国内のみならず海外からも高い評価を得ている。

 ポリグリセリン脂肪酸エステルは、保湿剤・乳化剤・可溶化剤・分散剤・油剤として幅広い機能を有する。近年、PEG(ポリエチレングリコール)系界面活性剤フリーのトレンドを受け、スキンケアやメークアップ、ヘアケアなど幅広い化粧品での使用を提案している。

 ポリグリセリン脂肪酸エステルの中でも特に、縮合リシノール酸エステル「SYグリスター CRS₋75」と、乳化剤「Sフェイス IS₋201P」を組み合わせたW/O乳化剤が好評だという。

 このW/O乳化剤は、幅広い油を乳化するうえベタつきがなく、サンスクリーンやリキッドファンデーションではしっとり感が得られ、スキンケア効果を付与したコンセプトの製品に最適だ。

 このほか、化粧水などに用いられる香料や精油の可溶化剤「Sフェイス 10G₋L」「同 10G₋IS」は可溶化性能に優れ、べたつきがなく程良いしっとり感が得られる。

 保湿剤では、ジグリセリン「ジグリセリン801」とポリグリセリン₋3「PGL₋S」が、高配合してもベタつき感がなくしっとり感が付与できることから、高保湿化粧品への採用が増えているという。

 「今後も使用感に優れ、安心して使用できる原料の提供を目指すとともに、ポリグリセリン誘導体の市場拡大を見据え、当社の専任研究員が専門知識に基づき、様々なアプリケーションで最適な機能・処方提案を行い、顧客の製品開発をサポートしていく」(同社)
ホーム > 化粧品業界人必読!週刊粧業オンライン > 阪本薬品工業、植物由来のポリグリセリン脂肪酸エステルが好調

ライブラリ・無料
ダウンロードコーナー

刊行物紹介

定期購読はこちら
お仕事紹介ナビ

アクセスランキング

  • 日間
  • 週間
  • 月間
PDF版 ダウンロード販売
化粧品マーケティング情報
調査レポート
株式会社矢野経済研究所
pagetop