小川香料、日本産天然素材用いたフレグランス香料の安定供給に注力

週刊粧業 2020年12月7日号 8ページ

小川香料、日本産天然素材用いたフレグランス香料の安定供給に注力
 1893年創業で香料専門業として日本で最も歴史のある小川香料は、国内外で需要が高まっている日本産天然原料を用いたフレグランス香料の安定供給に努めている。

 同社は2019年8月、大分県と香りに関する連携協定を、沖縄県のJAおきなわと沖縄県産天然素材の活用に関する事業連携協定をそれぞれ締結した。

 それ以降、大分県産のカボスや沖縄県産のシークヮーサーなどを出発原料とし、化粧品表示名称を取得した日本産天然香料のラインナップを着実に広げてきた。

 「天然や安心・安全へのニーズは今後も高まることが予測され、将来的な国内農産物に対する需要の拡大を見据え、香料メーカーでは珍しく栽培から携わることで、香りにこだわった取り組みを開始している。収穫に関しても、最も良い香りを得られる時期に行い、時間を置くことなく加工することで製品価値を高めて競合他社との差別化を図っている」(フレグランス事業部 竹内将人氏)

 柑橘系素材ではこのほか、2020年夏に新規開発した瀬戸内産レモン精油を配合したフレグランス香料を上市した。

 厳選した旬の瀬戸内産レモン果実を収穫後すぐに加工することで、従来のレモン精油と比べて、品質面で大きく差別化を図っているという。

 同社では柑橘系天然原料以外にも、伊豆大島産の大島桜花エキスをはじめ、ウッディ系の香りが特徴的な高野槇やヒノキ・ヒバなどを製品化しており、引き続き日本産天然原料にこだわった天然香料の開発に注力していく方針だ。

 「新型コロナの影響でテレワークによる在宅勤務が定着化したことで、自宅でプライベートと仕事のオン・オフを切り替えにくくなっており、ストレスを抱える人が増加傾向にある。それに伴い、気持ちをリフレッシュ・リラックスさせる香り素材への要望が高まってきており、リフレッシュにはシトラス系原料を、リラックスには落ち着いた香りの天然精油など、日本産天然素材を活用したフレグランス香料のさらなる引き合いが期待される」(竹内氏)
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