香栄興業、VL/BL曝露による皮膚老化へ2つの天然エキスの併用を提案

週刊粧業 2020年12月7日号 7ページ

香栄興業、VL/BL曝露による皮膚老化へ2つの天然エキスの併用を提案
 香栄興業は、第31回IFSCC横浜大会にて「バイオレットライト(VL)、ブルーライト(BL)によるシワ・タルミを改善するソリューション」というテーマでポスター発表を行った。

 皮膚老化の8割は太陽光線中の紫外線によるものと言われ、多くの人は日やけ止めで対処しているが、太陽光線中で15%を占めるVL/BLを日やけ止めでは防御しきれないことが次第に明らかとなる中、近年、VL/BLによる皮膚老化への注目が集まっている。

 こうした中、同社では、VL/BLの曝露により「①表皮細胞の酸化ストレス抑制」「②サイトカイン(IL₋1α)抑制」「③線維芽細胞エラスターゼ(NEP)活性抑制」「④IL₋1RA(シワ抑制因子)産生促進」という順で深いシワ・タルミが発生することを突き止めた。

 特に、①と④にピンポイントで働きかけることがVL/BL曝露によるシワ対策に有効であることを突き止め、天然エキスの探索を進めた結果、酸化ストレス抑制に対しては「マコンブエキス」、IL₋1RA産生促進に対しては「カニナバラ果実エキス」の効果が高いこと、それらを併用することがVL/BLによる皮膚老化の予防につながることがわかった。

 「2つの天然素材を使った化粧品原料を化粧品に配合することで、VL/BL対策化粧品の作成が可能であり、12月より提案を開始していく」(研究開発部 鈴木琢也氏)

 同社では、こうした肌効果の追求に加え、SDGsを踏まえた持続可能なビジネスモデルの確立を図っている。

 栽培から収穫、加工、分析までを行うカスタムオーダー特注原料の取り扱いを今回の2原料にも適用し、サステナブルな化粧品原料の供給に取り組んでいく。

 「コロナ禍でプラ汚染に拍車が掛かる中、セミオーガニック領域も開拓していきたい」(鈴木氏)

 コロナ禍では、除菌・消毒用のアルコール液剤やルームフレグランスの需要が拡大し、それに伴い天然精油から作られた天然香料の引き合いが強まっており、新規取引先の獲得に一役買っている。

 一方、化粧品業界全体は苦戦が続いており、「お得意様との共生」という企業理念を中核に据え、「お客様に寄り添った営業活動を推進し、お困り事を共に解決していく」(藤倉努取締役)方針だ。
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