ホシケミカルズ、承認済み医薬部外品OEM・ODM受注が好調

C&T 2020年12月15日号 84ページ

カンタンに言うと

  • 「コロナ×コスメ」を研究テーマに掲げ時代のニーズに対応した製品開発を推進
  • 承認済み医薬部外品とノンアルコール処方の最新OEM・ODM製品を紹介
ホシケミカルズ、承認済み医薬部外品OEM・ODM受注が好調
 化粧品・医薬部外品・健康食品の提案型OEM/ODMを主軸とするホシケミカルズでは、承認済み医薬部外品を筆頭にスキンケア視点のコロナケア(マスク荒れ)製品の開発に注力している。

 2020年に受注が好調だったアイテムと、最新のOEM・ODM製品の特長について、企画開発室広報の平地祥子氏に話を伺った。

「コロナ×コスメ」を研究テーマに掲げ時代の
ニーズに対応した製品開発を推進

 同社は2020年3月、新型コロナウイルスによる衛生用品製造に対する需要の高まりを受け、消毒しながら保湿もできるスキンケア成分配合の薬用エタノール(アルコール)消毒液「薬用スキニークリアローション」のOEM受注(受託製造)を開始した。

 これを皮切りに、「コロナ×コスメ」を研究テーマに掲げ、ニューノーマル時代のニーズに対応した製品開発を進めてきた。

 具体的には、メークしながら美白ケアも可能なコンシーラー「ホワイトニングCCクリーム」(医薬部外品)が、繰り出し式のスティックタイプで男性でも扱いやすいことから、オンライン会議で活躍する男性用メークアイテムとして、業界参入を図る新規クライアントから問い合わせや採用が増加しているという。

 コロナケアを訴求するアイテムではこのほか、保湿・鎮静・美白が可能なポイント用のトータルアクネ美容液「薬用アクネジェルBVI」(同)が、肌をいたわる設計で皮脂分泌と炎症を抑えながら皮膚常在菌のバランスを整え、マスク荒れを予防して繰り返しやすい炎症もケアする点が好評となり、OEM受注が好調だという。



 「新型コロナの感染拡大に伴い、EC・D2Cといった非接触の販売チャネルでビジネスの展開を目指す企業が増え、それに従ってOEMの中では特に広告で効能効果をしっかりと訴求できる医薬部外品の受注が増加傾向にある。夏以降は、アルコールの調達が難しくなり、消毒液からウィズコロナコスメの製品開発に軸足を移したが、2020年の新規問い合わせ総数は前年との比較で増加している」(平地氏)

 トレンドを踏まえた製品開発ではこのほか、「プラスチック削減×節水×時短」を実現するサステナブルなヘアケアとして、植物由来のアミノ酸系成分を高濃度で配合し、頭皮と毛髪にうるおいを与える「アミノ酸リッチシャンプー」と、ノンシリコン処方ながらもシリコーンに匹敵する櫛通りを実現した「ボタニカルヘアオイル」によるインバス・アウトバスの2ステップケアへの引き合いも高まっている。

 同社によると、2品を併用することで従来のお手入れと比べてコンディショナーやトリートメントの洗い流しが不要になるため、1度の洗髪で約12リットルの節水(従来の約25%削減)が可能になる。また、トリートメント1アイテム分のプラスチック容器が削減されるほか、シャンプーのみでインバスケアが完了することから時短にもつながるという。

承認済み医薬部外品とノンアルコール
処方の最新OEM・ODM製品を紹介

 承認済み医薬部外品シリーズの最新製品では、2020年9月より洗顔料「薬用クリアフォーム」を、同年12月より保湿乳液「薬用モイストヘルパーミルク」の新規受注をそれぞれ開始した。

 薬用クリアフォームは、アクネ菌の繁殖を抑制してニキビを防ぐことに加え、気になる毛穴の目立ちからニキビ跡までケアできる洗顔フォームで、ニキビケアだけでなくマスクの長時間着用による蒸れや摩擦からくるマスク荒れのケアも訴求できるという。

 薬用モイストヘルパーミルクは、ヘパリン類似物質の保湿作用と、グリチルリチン酸ジカリウムの抗炎症・肌荒れ予防作用により、バリア機能を整えることで乾燥に負けにくい、みずみずしく健やかな柔肌へと導く。さらに、「乾燥による小ジワを目立たなくする。(効能評価試験済み)」の効能表現も可能で、「『ヘパリン類似物質を有効成分とした承認済み医薬部外品(乳液)×抗シワ試験済み』をパッケージングすることで、競合他社と比べて差別化が図れる」(平地氏)という。

 最新製品ではこのほか、塩化ベンザルコニウムを有効成分としたジェル剤型の消毒剤(指定医薬部外品)の受注を11月から新たに開始した。同社では今後もアルコールの原料不足が発生することを見据え、消毒剤以外の製品にも使用するアルコールを別の成分に代替したノンアルコール処方の製品開発を積極的に進めていく方針だ。

 「製品開発では今後、容器・パッケージから原料、OEMに至る化粧品製造の全てをワンストップで網羅する総合商社として、化粧品づくりにおいて多方面から環境に配慮したサステナブルなOEM・ODM製品の開発にも注力していきたい。企業全体の取り組みとして、2020年はコロナ禍の状況でも社員の健康を守りつつ、製造や物流を止めることなく事業を継続することができた。2021年の重点施策としては、OEMの生命線でもある化粧品づくりを安定的に継続することが最大のテーマであり、製造現場でのBCP対策をしっかりと進めていく」(平地氏)
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