DMA、北海道産サラブレッド由来の生プラセンタを発売

週刊粧業 2021年1月1日号 79ページ

カンタンに言うと

  • 専用工場も着工
DMA、北海道産サラブレッド由来の生プラセンタを発売
 プラセンタ原料の研究開発・OEMを展開するDMA(本社=愛知県名古屋市)は、新たに「北海道産サラブレッド」の胎盤を用いたプラセンタの製造を開始し、2020年12月より紹介を開始した。

 第11回化粧品開発展では、サラブレッド由来プラセンタの原液をはじめ、配合化粧品を一挙展示する。

 さらに、21年夏期には北海道第2工場として「プラセンタ専用工場」の竣工を予定している。

 同社は、北海道の自社工場(所在地=白老郡)を拠点に、契約する養豚農場からの胎盤調達、製造、配送までの一貫生産体制を整え、化粧品OEMビジネスを展開している。

 胎盤は契約農場に急速冷凍機を導入し、高鮮度な状態で冷凍保存したものを使用している。

 その胎盤から、水や熱を使用しない「無加水・非加熱」製法を用いて高純度なプラセンタが完成する。手を一切加えないことから、一般市場では「生プラセンタ」として親しまれている。

 その生プラセンタに、「サラブレッド由来」を新たにOEM品目に追加した。

 同社は、常時約200頭の競走馬を育成している「(有)コスモヴューファーム」(所在地=新冠郡)と提携し、サラブレッドの胎盤を高鮮度で安定的に調達物流できる環境を整えた。

 生プラセンタの品質を左右する胎盤の鮮度に、胎盤ルーツのブランド力を加え、馬由来プラセンタの最高峰を目指す。

 檞将彦社長は、「BSE問題により牛の代替として豚由来が市場に定着して20年近くになり、美容成分としてプラセンタの認知度・人気ともに高まった一方、価格競争も生じてきている。当社も今は、特殊な製法を用いた『生プラセンタ』として市場での差別化を図れているが、もう一つ上のレベルでのプラセンタを提供できないかどうか検討してきた」と話す。

 安定的に供給できる体制を整えるまでに約2年かかったという。

 「プラセンタとして肌に期待できる効果はもとより、トレーサビリティが明確な『北海道産サラブレッド』の好イメージも商品の差別化に有効活用してもらえたら嬉しい」(檞社長)

 現在はサラブレッド由来プラセンタの肌への効果検証を進めている。イメージ訴求にとどまらず、サラブレッド由来プラセンタ特有の性質を見出していく考えで、プラセンタ専用工場では処方開発技術の確立にも力を注いでいく。

 「肌への浸透性を高める処方技術の開発を進める。また、馬と豚のハイブリッド型プラセンタなども検討し、高機能化を進めていく」(檞社長)

 北海道の自然の恵みを活かして独自原料の開発も進む。

 工場周辺に生息する白樺の樹皮やハマナスの花を用いた化粧品の開発をスタートしたほか、工場敷地内ではハスカップを栽培している。また、道南地方に湧く温泉を、温泉水として化粧水などの製造に利用している。

 「独自原料は、プラセンタとの組み合わせなど応用可能性が広がる。北海道産にこだわり、北海道の魅力を感じられる化粧品を手がけることで、地域社会に貢献していきたい」
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