ライオン 掬川正純社長 2021年新春インタビュー~DXの加速により事業全体を見える化

週刊粧業 2021年1月1日号 38ページ

2021年1月13日 14時40分

Ss20210101 106 1

 ライオンの2020年1~9月期決算(IFRS)は、新型コロナウイルスの影響により衛生関連品(ハンドソープ、手指消毒剤)、巣ごもり消費により台所用関連品の売上が増加した一方、東南アジアでの活動制限の影響もあり海外は前年割れとなり、消費増税前の駆け込み需要の反動減も重なったことで、売上は微増で推移した。

 ハンドソープや手指消毒剤など利益率の高い商材が好調に推移したことで、事業利益は大幅に増加している。2020年の動向と2021年の展望について、掬川正純社長にインタビューした。

コロナ禍で衛生関連品や
台所用・住居用洗剤が好調に推移

 ――まずは、2020年を振り返っていただけますか。

 掬川 2020年は、新型コロナウイルス感染症による地球規模でのパンデミックが政治、経済、社会活動などにかつて経験したことのないほどの大きな影響を及ぼし、トイレタリー業界にも波及した結果、カテゴリー毎に好不調のコントラストが非常にはっきりした1年となりました。

 当社では、ハンドソープを中心とした衛生関連品や、巣ごもり消費に支えられた台所用洗剤、住居用洗剤といった分野が好調だった一方、洗濯用洗剤を中心としたファブリックケアや企業向けに商品・サービスを提供する産業用品などの分野が市況悪化の影響を受け苦戦しました。

 2021年は、ワクチンや治療薬の開発などで状況が落ち着いてくることを想定すれば、こうした動きが緩和される方向に向かい、ハンドソープの需要も今ほどではなくなるでしょうが、完全に元に戻ることはないと見ています。

 人々の暮らし方そのものが大きく変わっており、この暮らし方は元に戻らないどころか、多くの部分が定着していくと考えています。

 ――2020年1~9月期の業績をどのように評価していますか。

 掬川 売上は前年水準をわずかに超える程度であった一方、事業利益は大幅な増益となりました。

 当社の業績も、先ほど申し上げたカテゴリー毎に生じた好不調のコントラストの影響を大きく受けており、収益性の高い分野が増収となっている一方で、相対的に収益性が低い分野が減収となっています。

 その結果、トータルでは利益の出やすい方向にシフトしました。

あと85%

こちらの記事は週刊粧業の有料プラン(制限なし)をご契約の方のみ閲覧可能です

有料プランについてはこちら

購読申し込みはこちらから行えます

アクセスランキング

  1. 1位 3月20日 13時00分
    セブン&アイHD、セブン-イレブン...
  2. 2位 3月15日 16時00分
    ユニ・チャーム、マミーポコから大き...
  3. 3位 3月23日 15時00分
    グラセル、環境配慮型で新たな取り組み
  4. 4位 3月23日 11時00分
    アルビオン、2022年12月期は売...
  5. 5位 3月23日 10時00分
    花王、「PureOra36500」...
  6. 6位 3月24日 11時00分
    NCC若手経営者の会、第32回全体...
  7. 7位 3月24日 11時00分
    ケイズ、仕入先の新規開拓で幅広い容...
  8. 8位 3月24日 12時00分
    宮本、商品ロス削減する取り組みを推進
  9. 9位 3月23日 12時00分
    プラシーズ、プラスチック容器の紙化を推進
  10. 10位 3月23日 10時00分
    ホシケミカルズ、石灰石由来のサステ...
  1. 1位 3月20日 13時00分
    セブン&アイHD、セブン-イレブン...
  2. 2位 3月15日 16時00分
    ユニ・チャーム、マミーポコから大き...
  3. 3位 3月15日 10時00分
    花王、人事異動(2023年3月1日付)
  4. 4位 3月8日 09時10分
    コーセー、雪肌精の日やけ止め新TV...
  5. 5位 3月15日 13時00分
    大王製紙、昼も夜も安心の子供用紙お...
  6. 6位 3月17日 17時00分
    花王、ビオレメーク落とし事業戦略を発表
  7. 7位 2月17日 14時00分
    コーセー、大谷翔平選手を起用し大型...
  8. 8位 4月17日 15時00分
    【週刊粧業選定】優良化粧品OEM/...
  9. 9位 3月20日 11時00分
    ファンケル、心理社会的ストレスと腸...
  10. 10位 3月17日 14時00分
    日本精化、リン脂質の認知拡大を図る
  1. 1位 3月15日 10時00分
    花王、人事異動(2023年3月1日付)
  2. 2位 3月20日 13時00分
    セブン&アイHD、セブン-イレブン...
  3. 3位 3月8日 09時10分
    コーセー、雪肌精の日やけ止め新TV...
  4. 4位 2月17日 14時00分
    コーセー、大谷翔平選手を起用し大型...
  5. 5位 4月17日 15時00分
    【週刊粧業選定】優良化粧品OEM/...
  6. 6位 3月15日 16時00分
    ユニ・チャーム、マミーポコから大き...
  7. 7位 3月6日 18時55分
    ポーラ・オルビスHD、「アンプリチ...
  8. 8位 8月4日 10時00分
    小林製薬、顔に使えるアットノンが若...
  9. 9位 2月15日 10時00分
    花王、代表取締役の異動、役員人事(...
  10. 10位 2月6日 12時00分
    メナード、日本人のルーツの違いと肌...

Sub tit market

Sub img market

週刊粧業/C&Tを一部から。今すぐ欲しい!今回だけ欲しい!そんなご要望にお応えし、一部毎にダウンロード販売でご提供致します。

週刊粧業マーケットへ

化粧品業界に従事される皆様のビジネスチャンスをつなぐ製造依頼サイト。優れた化粧品業界のパートナーをすばやく見つけていただくことができます。

くわしくはこちら

マーケティング情報

マーケティング/商品企画/プロモーション担当の企画業務を支援する情報が満載。Power PointのPDF版では記事フローチャートで情報整理しご提供。

お役立ちマーケティング情報ページへ

調査レポート

毎年、週刊粧業が行う調査結果レポート総計をCD-Romにて販売。非常に利用価値が高く、化粧品業界の企業戦略には欠かせない知的コンテンツ。>
有料(1コンテンツ CD-Rom)
50,000円(税込、送料込)~
※Windows版のみ

週刊粧業 消費者調査データの購入はこちら

ネットリサーチ大手、クロス・マーケティングが最新のトレンドをまとめた一般向けには公表していない自主調査レポートを無料でダウンロードできます。

クロス・マーケティング 消費者調査データ(閲覧無料)

カスタマーコミュニケーションズ

全国のドラッグストア、スーパーマーケットの
ID-POSデータから市場トレンドを気軽にチェック。個数ランキング上位10商品の市場シェア(個数)とリピート率をご覧いただけます。

データ

レシートシェアランキングカテゴリ

Sub tit asia

アジア化粧品市場を捉えたアジア進出支援プログラム

アジア化粧品市場を捉えたアジア進出支援プログラムでは、ASEANや北東アジアなどへの進出を考える化粧品メーカーを後押しすべく、様々なコンテンツを用意しています。

ページの先頭へ