花王、ヒトノロウイルス不活化効果を評価する技術を無償提供

粧業日報 2021年1月14日号 4ページ

カンタンに言うと

  • 北里大学と共同保有する特許の実施権を汎用化、効果のある消毒剤の開発へ
花王、ヒトノロウイルス不活化効果を評価する技術を無償提供
 花王と北里大学は、社会の衛生課題解決に向けた取り組みの一環として、「複雑な混合物(製品等)のヒトノロウイルス不活化効果を評価する技術」について、保有する特許(特許第6777837号)の実施権を無償で提供することを決定した。

 この特許は、腸管オルガノイドにヒトノロウイルスを感染させて、さまざまな混合物の不活化効果を評価する際に、腸管オルガノイドにダメージを与える可能性のある成分(界面活性剤など)を適切に除去する手法を記述したもの。

 ヒトノロウイルスは、冬季に流行する食中毒の原因となる主要なウイルスで、それら感染症には、根本的な治療法がなく、ワクチンも開発途上であるため、ヒトノロウイルスに起因する食中毒や感染症の流行の拡大を防ぐには、ヒトノロウイルスを不活化できる消毒剤等の開発が求められている。

 従来は、ヒトノロウイルスを用いた混合物(製品など)の不活化評価は不可能であったため、近縁の代替ウイルスで評価が行われてきた。

 この技術が汎用化されることで、複雑な成分からなる混合物のヒトノロウイルス不活化効果を評価することが可能となり、ヒトノロウイルスに対して効果のある消毒剤の開発が進むことが期待される。
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