マーナーコスメチックス、長期ビジョンで人材への投資を推進

週刊粧業 2021年2月22日号 14ページ

カンタンに言うと

  • 工場は特性活かし付加価値化を推進
マーナーコスメチックス、長期ビジョンで人材への投資を推進
 化粧品OEM、輸入代行、NB販売を事業領域とするマーナーコスメチックスは2020年8月期、下期に新型ウイルスの感染拡大が広がり、ロックダウンなどの影響を受けた海外が苦戦したものの、上期の好調がカバーして増収となった。

 井田勝康社長に話を聞いた。

 ――コロナ禍の影響は長期化しています。21年8月期上期の状況はいかがですか。

 井田 当社は8月決算なので、前期はコロナ禍の業績への影響は軽微に抑えられた。

 今上期も前年ほどの伸びはないものの、EC向け製品の受注が伸びておりプラスで推移している。コロナ禍での実績とみればまずまずの出来だと思う。

 ただ、海外事業は、市場深耕の起点としてきた国際見本市の中止が続いている。

 海外市場は成長戦略に欠かせない領域であるが、今年1年は今の状況が続くと考え、国内を中心に足元の事業を固めていくつもりだ。

 ――コロナ禍の経営で重視されていることは。

 井田 前期より組織力の強化に向けて人材の確保・育成を進めている。

 具体的には、間接部門にて、意思決定のある人材育成を進め、生産性の向上につなげたいと考えている。

 また、複数の部門で新たな人材採用を積極的に行っている。コロナ禍の業績悪化で今後も優秀な人材の流出が考えられるので、引き続き採用を進めていきたい。

 OEM事業に関しては、主力工場(くりこま高原藤沢工場)を置く岩手県の藤沢事業所では、営業部を併設することでスピード対応を実現している。

 これまで出張ベースでの顧客対応だったが、コロナ禍の状況にあってテレワーク対応が可能となり、生産性の向上につながっている。

 ただ、岩手県は全国規模で感染拡大が広がってからもしばらく、感染者ゼロが続いた県であり、その後も感染者数は少ない状況にある。

 そうした環境下で働く心理的な負担を考えると、改めて全社的な一体感を高めていく必要性があるとも感じている。

 ――その藤沢工場は、国際オーガニック認証のエコサートと、ムスリム対応コスメの生産が可能なハラール認証を取得しています。どちらも需要拡大が期待されます。

 井田 コロナ禍の長期化でニューノーマルへの適応も重要であるが、長期的なビジョンを持ってSDGsへの取り組みを優先的に推進していく。

 その際、SDGsを切り口にエコサート認証やハラール認証の新たな価値を見出していきたい。
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