日進化学、工場の質を重視し付加価値提案に磨き

週刊粧業 2021年2月22日号 13ページ

カンタンに言うと

  • デジタル化とグローバル化へ対応推進
日進化学、工場の質を重視し付加価値提案に磨き
 エアゾール製造と化粧品・医薬部外品OEM/ODMを展開する日進化学は、長期化しているwithコロナの成長戦略として、工場の生産設備などハード面への投資から生産システムなどソフト面への投資へとシフトさせ、品質と生産性の向上を図る。

 また、マーケティング機能を充実させて提案力を強化し、付加価値を高める。

 髙田寛社長に話を聞いた。

 ――21年3月期を振り返っていかがですか。

 髙田 数量ベースではインバウンド消費の消失の影響を受けた受注製品もあり、前年実績に届かないが、売上ベースではほぼ横ばいで着地する見通しだ。

 ――長期化するコロナ禍をどう乗り切りますか。

 髙田 当社はQCDを実現できるOEMとして顧客とともに成長させていただいてきた。インバウンド需要の拡大期にはその強みを十分に活かせたと思っている。

 コロナ禍の影響が長期化する中、デジタル化とグローバル化は物凄い速さで進んでいる。特に中国は経済も早期回復した。日本製品の人気も依然として高いため、大手をはじめ多くの日系企業が中国への成長投資をさらに推進していくと思われる。

 当社もそうした本舗メーカー大手の動きにアンテナを張り巡らせながら情報を素早くキャッチして受注につなげていく。

 また、日本国内では化粧品のEC購入率もすこぶる伸びてきている。EC販売を得意とする顧客に対しては、付加価値のある提案を増やしていく。

 ただ、内需は厳しい状況が続くと見ている。コロナ収束後もインバウンド消費の回復は不透明であり、デフレ基調に逆戻りして生産コストがより重視される可能性が高い。

 特にコモディティ化しやすい一般セルフ化粧品に関しては、価格と量での勝負になっていくだろう。

 当社は、橋本工場の増改築以降、生産の規模感と合理化・効率化を重視して投資を進めてきた。

 今後は生産システムなどはデジタル化をさらに推進し、生産性の向上を図り、コスト重視の受注にもしっかり対応していきたい。
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