資生堂、デジタル疲労が肌に与える影響を確認

粧業日報 2021年4月6日号 1ページ

カンタンに言うと

  • デジタル疲労による肌状態変化をシークワーサーエキスがケア
資生堂、デジタル疲労が肌に与える影響を確認
 資生堂は、デジタル疲労によって、心身の疲労感の増大だけでなく、肌のバリア機能の悪化や、角層細胞の異常、酸化ダメージ要因の増大など、肌状態が変化することを発見した。

 また、シークワーサーエキスが肌のバリア機能や保湿機能に重要な酵素「カスパーゼ14」の発現を高めることを見出した。

 同社は、30年以上前から若年層肌研究やストレス研究に着手しており、これまでも様々なストレスが肌に与える影響について研究してきた。

 今回は、GenZなどデジタルネイティブと呼ばれる現代の若者の生活スタイルに着目し、デジタル疲労が肌に与える影響について、独自の試験系を構築することで評価することに成功した。



 統計によると、米国のGenZは、1日9時間をオンラインで過ごすとされており、デジタルは我々の生活を豊かにする一方で、情報処理の過多がストレスや疲労を引き起こし、肌にも影響を与えていると考えられている。

 そこで今回は、デジタル疲労に着目して研究を進め、視覚や聴覚からの多くの情報を同時に処理するデジタル疲労課題を実施することにより、デジタル疲労状態を再現して肌状態の変化を観察した。



 その結果、デジタル疲労課題を繰り返し実施した後には、心身の疲労感が増大するとともに、酸化ダメージ要因の1つであるポルフィリンが増加することを確認した。さらに正常ではない角層細胞の割合が増えることや、肌のバリア機能が悪化することがわかった。

 つまり、デジタル疲労後には、肌本来が持つ肌のバリア機能が悪化し、肌荒れが引き起こされる可能性が高まるといえる。

 デジタル疲労による肌状態変化をケアするため、肌のバリア機能や水分保持機能を担う角層を成熟させる働きや、角層中の水分保持に関わる天然保湿因子の生成を助ける働きがあり、肌のバリア機能や保湿機能に重要な酵素「カスパーゼ14」に着目し、その発現を高める効果があるエキスを探索した結果、シークワーサーエキスに高い効果があることを見出した。

 つまり、シークワーサーエキスは、デジタル疲労による肌状態変化から肌を守り、健やかで美しい肌に導く可能性があると推察されるという。
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