日本触媒、コロナ禍ニーズに対応可能な原料が充実

週刊粧業 2021年5月17日号 18ページ

カンタンに言うと

  • ポリマーは最新知見の発表も
日本触媒、コロナ禍ニーズに対応可能な原料が充実
 日本触媒は、コロナ禍のニューノーマルな生活様式に対応可能な原料の提案を強化している。「CITE JAPAN2021」では、「抗菌・抗ウイルス」や「環境対応」などを切り口に化粧品原料を紹介する。

 多機能性ポリマーは、親水性モノマーと疎水性モノマーで構成され、被膜形成により保湿機能を持ちながら、環境菌やフケ菌、アクネ菌など様々な菌の増殖を抑制する効果をもつ。

 また、花粉やPM2.5などの微粒子の付着を防ぐアンチポリューション性能など複数の機能を兼ね備える。

 このほど、多機能性ポリマーにエンベロープウイルスの一種であるコロナウイルスを不活化する効果が新たに認められた。

 展示会初日には、技術発表にて、多機能性ポリマーの最新知見としてコロナウイルス不活化効果を紹介し、コロナ対策製品の対応原料として提案していく。

 環境対応では、防腐助剤性能を持つ生分解性のキレート剤や、水産加工現場で発生する廃殻をバイオ資源として活用する「マリンナノファイバー」などを紹介する。

 「マリンナノファイバー」は、独自技術で廃殻の繊維の束を効率的に裂いて微細化しており、通常のキチンに比べ、肌に対して様々な効果が確認されている。

 ユニークな特徴として、皮膚常在菌の善玉菌を維持したまま、悪玉菌を選択的に殺菌する効果や抗炎症効果がある。

 ヒト試験では、マリンナノファイバー配合ハンドクリームを塗布して2日後に赤みやかぶれを軽減させ、1週間後には赤みが見られなくなった。

 そのほか、独自性の高い原料として、世界で3社しか生産していないNVPを用いたPVP及びPVP架橋体を紹介する。

 PVPは吸湿性、密着性、分散性に優れたノニオン系水溶性ポリマー。その架橋体であるPVP架橋体は、水だけでなく、皮脂(オレイン酸)やアルコール、油など様々な溶剤を増粘することができる。

 UVケア製品への配合では、紫外線吸収剤を高配合しても透明性を維持し、さらに、SPF値を向上させる。
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