コスメディ製薬、マイクロニードル技術で化粧品を開発

C&T 2021年9月15日号 67ページ

カンタンに言うと

  • 世界初で美容業界にインパクト、消費者にダイレクトにアプローチ
  • 成分・製造プロセスで安全・安心を徹底、高齢化社会への移行が追い風に
コスメディ製薬、マイクロニードル技術で化粧品を開発


成分・製造プロセスで安全・安心を徹底
高齢化社会への移行が追い風に

 OEM、自社ブランドに加え、ライバル社が参入することによって、マイクロニードル美容製品市場の拡大につながった。マイクロニードルの技術、ヒアルロン酸やコラーゲンなどの品質によって、差別化を追求している。

 前述のようにネットの普及もあり、直近の5年ほどで急成長している。

 「製造実績は年間数千万枚の段階だが、発売以来、一度も深刻な肌トラブルや安全性の問題が発生していないことを誇りに思っている。ヒアルロン酸をはじめ国産の安全な美容成分を選定し、製造プロセスも医薬品の無菌・衛生管理に準じて一貫している結果だと考えている。ただ、今はスタート時点でまだまだ成長の余地は大きい。認知度はまだ限定的で、乳液を知らない女性はいないが、マイクロニードルは大半が知らない。これから本格的に高齢化社会に移行すると、アンチエイジングのニーズが高まり、様々な成分・ケア製品が注目されるようになる。アンチエイジングの方向性として、保湿によって守ることは大切だが、同時にケアが必要になる。いくら守ってもシワはできる。シワをつくりたくない、美しさを保ちたいというニーズに応え、マイクロニードルが問題解決の行き場になるようにしたい」(同)

 コロナ禍でメークアップ化粧品が苦戦する一方、スキンケアは堅調に推移している。在宅時間の増加で通販化粧品は全般的に好調だが、アンチエイジングは高価格帯が中心で景気の影響を受ける側面もあるという。



 引き続き、マイクロニードル技術の進化と同時に、新しい成分・用途を視野にラインアップの拡大に取り組む。また大手流通業のPBを受託しており、ネット通販に加え、店頭を起点とした新たな顧客層を開拓している。コロナ禍が収束すれば、これまで取り込んでいなかったインバウンド需要にも期待を寄せる。

 化粧品の市場拡大に並行して、マイクロニードル技術を活用した医療用医薬品の開発に取り組んでいる。

 「医薬品の視線で化粧品を開発し、市場を形成してきたが、さらに拡大させながら医薬品の研究開発に取り組む。先行してマイクロニードル技術によるインフルエンザワクチンや糖尿病治療薬を研究開発しているが、コロナ禍でパンデミックになると注射する医師が足りない。マイクロニードルのワクチンが実現すれば、自分で貼ることができ、医師は監督するだけで集団接種に役立つ。そうしたことも踏まえて、開発を進めたい」(同)

 医薬品は認証段階に入っているものがあるが、開発は10年の期間を要する。化粧品の開発と併せ、中長期の経営計画を策定し、資金調達の面で株式公開も視野に入れている。
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