コーセー、世界的な芸術・文化、環境保全活動を支援

粧業日報 2021年10月13日号 4ページ

コーセー、世界的な芸術・文化、環境保全活動を支援
 コーセーは、世界的な芸術や文化を支援する活動の一環として、フランスの世界遺産、ヴェルサイユ宮殿の庭園修復事業に寄附を行うことを決定した。

 支援額は、17万5000ユーロ(2300万円相当)で、宮殿敷地内にある「女王の樹林(Queen's Grove)」へ桜200本を植樹し、マリー・アントワネット時代の木々の構成と意匠を復元する。

 同社は、「美の創造企業」として、芸術の持つ普遍的な美しさや、本物に触れることで得られる心の豊かさを提供するために、バレエ公演やクラシックコンサートなどの芸術活動の支援を行っている。

 また、自然の美しさについても、生物多様性によってもたらされる豊かな恵みを守ることにも積極的に取り組み、サンゴ養殖活動の支援をはじめ、世界の様々な国や地域において地球環境保全活動に取り組んでいる。

 今回、その芸術・文化の支援と、持続可能で多様な生態系保全を併せ持つ取り組みとして、ヴェルサイユ宮殿の庭園修復事業の支援に協力することとなった。

 創建から300年を超すヴェルサイユ宮殿は、豪華な装飾と壮麗な建築、それを囲む様々な植物に彩られた庭園によって構成される中世ヨーロッパを代表する歴史的建造物であり、その壮大さや美しさ、さらにはその後の建築様式にも多大な影響を与えた点が高く評価され、1979年には世界遺産に登録されている。

 同社は、高度な職人の手により、贅を尽くし創り出された美しさや芸術性、歴史的文化、さらにはこの庭園が持つ生物多様性を後世に残していくことは大変意義が大きいと考え、修復事業を支援することを決定した。

 今回、世界の著名な企業や団体がこの事業を支援する中、ヴェルサイユ宮殿が日本との植物学的交流に長い歴史があったこともあり、日本企業として唯一同社が選ばれることとなった。

 また、創業者の小林孝三郎氏は、欧州の歴史的な化粧文化やフランス企業の高い製品開発力に強い関心があり、創業まもない1960年代からフランスでの滞在や訪問を頻繁に繰り返し、後にはフランス企業との合弁事業も手掛け、世界的なフランス企業の日本進出の橋渡しも行ってきた。このように歴史的にフランスとの縁が深いことも今回の支援につながるきっかけとなった。

 さらに、1970年に誕生した同社を代表する高付加価値ブランド「コスメデコルテ」の名称は、フランス語の「cosmétique(化粧)」と「décoration(勲章)」の融合によって名付けられた。近年では、2015年にフランスでの事業を開始し、2017年に世界最先端の皮膚科学研究に取り組むべく、リヨンに「研究所フランス分室」を開設している。

 今後も「美の創造企業」として、芸術・文化活動の発展に寄与するとともに、持続可能な地球環境保全にも積極的に取り組み、幅広く社会に貢献していく。
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