山川貿易、マクロ視点で幅広いクリーン原料を提案

週刊粧業 2021年10月18日号 18ページ

カンタンに言うと

  • 植物・動物等由来イメージに囚われず
山川貿易、マクロ視点で幅広いクリーン原料を提案
 欧州系化粧品原料の発掘・調達に強みを持つ山川貿易は、ヘルシー・クリーンの既存イメージに囚われない視点のもと、肌や環境に配慮できる幅広い原料を提案している。

 営業部部長の神保ひとみ氏に話を伺った。

 ――注力原料を教えてください。

 神保 環境配慮性を訴求しやすい原料では、スペインのVytrus(バイチュラス)社の植物幹細胞エキスが、製造時に耕地土壌や水の使用量、CO排出を削減できる点などから評価を集めている。

 またBASF社では全て植物由来原料で構成された新番手への切替が進み、市場ニーズにより即した提案が可能となっている。

 スウェーデンの油脂メーカーAAK社は、フェアトレードに配慮したシリコーン代替のシア脂エチルエステルズをクリーンビューティーがトレンドになる以前から流通させており、国内需要がようやく追いついてきた印象だ。

 ――クリーンビューティートレンドにおける貴社の提案方針は。

 神保 市場では、「環境配慮イメージが想起しやすい原料=植物由来原料」と捉えられがちだが、当社は原料商社として俯瞰した視点から環境や人に寄り添った原料を提案している。

 例えば、ロングセラー製品である「プラセンタエキス」は食肉用として飼育された豚や馬の本来なら廃棄・焼却されてしまう胎盤を用いている。廃棄物削減によるCO発生抑制に貢献するため、ある観点から見るとクリーン原料と言える。

 このように動物由来だからクリーンではないというイメージに拘わらず、環境配慮に真正面から向き合った幅広い原料を提案していく方針だ。

 ――ただ、市場ではやはり『消費者にわかりやすいクリーン原料』へのニーズは増えています。

 神保 そこで2023年に迎える創業60周年に向け、プラセンタと同等の機能を有する酵母エキス「チトカタライザー」のリブランディングを計画している。

 酵母は環境負荷をかけずに増やすことができる点でクリーンであり、細胞賦活やコラーゲン産生、皮脂抑制やUVB耐性など数多くのデータをもち、医薬部外品に配合できる。

 環境配慮のトレンドがますます加速する中、変化する消費者ニーズを細やかに捉えた原料の訴求や再提案を進めていきたい。
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