ビタミンC60バイオリサーチ、植物由来フラーレンが好調

週刊粧業 2021年10月18日号 18ページ

カンタンに言うと

  • 新規原料「AOH」もまもなく発売
ビタミンC60バイオリサーチ、植物由来フラーレンが好調
 事業を通じて持続可能な社会の実現に貢献するとともに、自らの持続的な成長の実現を目指すビタミンC60バイオリサーチは今年2月、浸透型リポソーム化用原料「モイストフラーレン」のリニューアルにより、同社が展開するフラーレン6原料全てが植物由来フラーレンへと切り替わった。

 植物由来フラーレンは、スギ丸太生産量が日本一の宮崎県にあるFSC認証を取得した森林から得られる天然杉を出発原料とし、木の使用量を抑制して効率的にフラーレンを製造するため、クリーンウッド法(合法伐採木材等の流通及び利用の促進に関する法律)で合法木材供給事業者として認定された企業にて、樹皮を剥いでペレットに加工している。

 さらに、ペレットを炭素化してフラーレンのもと(炭素棒)に加工する工程では、水力発電によるクリーンエネルギーを使用している。

 植物由来フラーレンは製造工程だけでなく、容器でも環境に配慮し、新たにキャップ付きアルミパウチを採用することで廃棄物量の約9割削減を実現した。

 「植物由来フラーレンは、SDGsで掲げる5つのゴール(7・12・13・15・17)の達成に寄与する。植物由来フラーレンの中では、最初に植物由来化を果たした100%植物由来の『リポフラーレンN』がコロナ禍で需要が高まっている。在宅時間の増加で自分と向き合う時間が増え、よりナチュラルで環境に配慮した商品が好まれる傾向にあり、それを受けて同じく100%植物由来の『モイストフラーレンN』も引き合いが増えている」(林源太郎社長)

 同社では現在、フラーレンに次ぐ新たな化粧品原料として、表皮細胞の活性化や角層水分量の増加などの有効性が確認された、フェアリー化合物と呼ばれる2-aza-8-oxohypoxanthine(AOH)の製品化を進めており、今年度中の販売開始を予定している。

 「このAOHは、静岡大学との共同研究を重ねて開発してきた。肌における高い効果と安全性が確認された物質であり、化粧品原料としては最近でも珍しい新規成分で、フラーレンという新規物質の化粧品原料化に成功し、市場に広めてきた当社らしい新たなチャレンジとなる。米やキノコなどの多くの食物に微量含まれるAOHは安心安全で効果実感の高い化粧品原料として、皆様にご紹介していく予定だ」(林社長)
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