東洋ビューティ、シンプルと高機能の両立に挑戦

週刊粧業 2021年10月18日号 17ページ

カンタンに言うと

  • 環境配慮では独自基準の確立へ
東洋ビューティ、シンプルと高機能の両立に挑戦
 化粧品ODM/OEMの国内大手である東洋ビューティ(本社=大阪)は、ODM事業の強化に向けて、スキンケアとヘアケアの部門別に120名以上の研究員を振り分け、研究開発の専門性を高めている。

 宇都宮研究所・宇都宮製品開発部の前田拓麻シニアリーダーは、これまでのキャリアから「ノンシリコンシャンプーの流行」を取り上げ、「トレンドの波に乗って多くの新製品開発に携わり、顧客ニーズへの対応力が強まったと思う」と自社のODM事業推進のターニングポイントの一つに挙げた。

 ヘアケア領域で積み上げてきた市場変化や顧客ニーズへの対応力をスキンケア領域でも発揮し、近年はスキンケア部門のODM戦略が好調に推移している。

 今回の特集テーマである「ヘルシービューティ」に関して、前田氏は「できるだけ多くの美容成分を配合したいという要望が増えている」と話す。

 その一方で、「シンプルな処方を求めるニーズもコロナ禍に入って強まった印象がある」と語っている。

 シンプルな処方では、単一成分の原液コスメをはじめ、配合成分数を減らして主成分の高濃度配合、あるいは必要な成分のみに厳選するといった案件が増えきているという。

 近年、防腐剤や石油系原料などを使用しないフリー処方の製品が増えてきている。

 そうした中、市場での差別化に「キーとなる成分にフォーカスして高機能をアピールできるシンプルな処方が求められるようになってきたのではないか」と前田氏は見解を述べ、「合成香料、天然精油を問わず、香りへのこだわりもコロナ禍で強まった印象がある」とも語った。

 以前よりも香りの嗜好性を追及するケースが増加しているという。

 環境に配慮したモノづくりでは、原料・資材メーカーとの連携強化を進めている。

 年々、海外顧客や海外向け製品への対応も増えていることから、「SDGsへの取り組みを推進する一環で、国内外の顧客に対して環境に配慮した処方基準を設けて処方開発を行える体制づくりを進めていく」(前田氏)という。
ホーム > 化粧品業界人必読!週刊粧業オンライン > 東洋ビューティ、シンプルと高機能の両立に挑戦

ライブラリ・無料
ダウンロードコーナー

刊行物紹介

定期購読はこちら
お仕事紹介ナビ

アクセスランキング

  • 日間
  • 週間
  • 月間
PDF版 ダウンロード販売
化粧品マーケティング情報
調査レポート
株式会社矢野経済研究所
pagetop