大光印刷、FSC認証紙のパッケージが需要拡大

週刊粧業 2022年1月1日号 81ページ

大光印刷、FSC認証紙のパッケージが需要拡大
 化粧品・医薬品業界に特化した印刷会社として70年以上の業歴を誇る大光印刷は、FSC認証紙や植物の搾りかす混合紙など環境配慮の提案を幅広く揃えるほか、ラベル印刷やセットアップまでワンストップで対応できる環境を整えている。

 2021年の振り返りと2022年の重点施策について、中村一紀社長に話を伺った。

 ――前期(2021年8月期)の実績はいかがでしたか。

 中村 化粧品事業においては、環境に配慮したパッケージや高単価なヘアケア用途のクリアケースが伸長し、前年比2%増で着地した。環境配慮に関連した問い合わせが顕著に伸びており、中でもパッケージに「認証マーク」を付けたいといった要望が増えている。

 一例として森林管理の普及を目的とした国際的な団体「FSC」認証紙を採用したパッケージへの切り替えが進んだ。社会全体でも食品のパッケージなど様々な分野で活用されているため認知も高まっており、低コストで付与できる点が支持されている。この認証を付与した紙素材100%のアテンションラベルの提案も進めている。

 サトウキビの搾りかすを混合した「バガス紙」への引き合いも多い。一般的な紙の代替品として印刷がしやすいうえ、紙が安定供給される点も評価されている。

 このほか、製造工程や印刷資材において環境に配慮されていることを示す「グリーンプリンティング認証」や、環境調和型のバイオマスインキにより鮮やかな印刷が叶う「バイオマスカレイド印刷」にも注目が集まった。特に、「バイオマスカレイド印刷」は国内では当社が唯一提案できるため、市場優位性が高く認知を積極的に進めていく。

 昨今では卸や小売店から本舗メーカーに対し、環境に配慮された商品を取り扱いたいという要望が増えており、対応が急がれている。そこで今後も環境負荷低減に寄与できるラインナップを拡充してお客様に貢献していきたい。

 ――化粧品の仕上げ作業からセットアップまでをワンストップサービスも提案されています。

 中村 一貫対応により、お客様のコストメリットや工数の短縮にも寄与できている。化粧品に加え、医薬部外品や医薬品の製造業許可も取得しており、製薬会社の厳重な監査水準をクリアした体制であることが信頼感を高め、多くのご採用をいただいている。

 設備面では、これまで外注していたラベルのオフセット印刷の機械を新たに導入し内製できる環境を整えた。さらに来年の春頃には亀岡第二工場を改装し、パッケージの加工機械の増設を予定している。このように内製率を高めることで、品質のさらなる安定化や納期の迅速化を図っていく。
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