木村産業、SDGs対応の植物由来主剤などの提案を推進

週刊粧業 2022年1月1日号 80ページ

木村産業、SDGs対応の植物由来主剤などの提案を推進
 化学品商社の木村産業は、化粧品・トイレタリー製品の市場性や安全性、安定性や経済性に配慮した基剤・副原料・添加剤・香料などを技術情報と共に提供し、市場ニーズに沿った原料の開発に務めている。

 2021年の振り返りと今後の重点施策について、木村貞勝代表取締役社長に話を伺った。

 ――2021年の提案戦略と振り返りをお願いします。

 木村 植物由来の原料も多く有する当社は、RSPO(持続可能なパーム油のための円卓会議)認証取得の脂肪酸をはじめ、SDGs(持続可能な開発目標)に即した原料を積極的に紹介している。

 こうした中、21年は当初の予測通り厳しい一年となった。コロナ禍を背景とした様々な理由で原料の価格が高騰したほか、供給面も不安定で当社が長年手掛けているオレオケミカルビジネスにも影響が出た。

 また昨年来止まっている原料メーカーの商品開発が今年も進んでおらず、先延ばしになった大型案件の採用もある。

 ――重点施策の進捗状況はいかがですか。

 木村 21年3月には新日本薬業と業務提携をしたが、化粧品と医薬品という互いの分野における強みを生かしたシナジー効果が徐々に出始めている。

 5月に開催されたCITE JAPAN 2021では新日本薬業と共同で出展したほか、複数の海外メーカーと共に原料を紹介した。出展ブースが本館と離れたノース館に位置する中でも予想以上の来訪者があり、今後の新規開発へ期待ができる。

 ――注目が集まっている原料を伺います。

 木村 当社が代理店を務める天然由来原料を中心とした海外メーカー数社のラインナップにおいて、国内にはないユニークな効能効果が期待できる原料や、価格競争力のある商材を紹介している。

 一例として、スペインProvital社の抗シワやアンチエイジング、長時間保湿のエビデンスを持つ植物エキス、ドイツKahl社のお茶やジャスミン、オレンジの良好な香りが長く残るワックス、モロッコ産アルガンオイル、イスラエル産ホホバオイル、フランスAiglon社の高純度ワセリン、オランダOleon社のW/O/W乳化が簡単にできる活性剤などを提案している。

 今後は、前出の新日本薬業とのシナジー効果をさらに高め、外原規適応のリンゴ水、果実水を化粧品業界へ紹介するほか、ドイツレッテンマイヤー社のセルロース類を化粧品・医薬品の両業界へ提案を推進していく。また化粧品、医薬部外品を中心とする専門商社の枠に留まらず、化学品全般を取り扱うことで他業種への紹介も進めていく。
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