資生堂 魚谷雅彦社長、「攻め」の投資を強化

週刊粧業 2022年1月1日号 21ページ

資生堂 魚谷雅彦社長、「攻め」の投資を強化
 昨年は中長期経営戦略「WIN2023 and Beyond」のスタートの年として、収益力・成長力の高い企業へと進化すべく、全社員が「Solidarity(連帯)」を合言葉に一丸となり取り組んできました。

 コロナ禍という未曽有の危機を機会と捉え、抜本的な構造改革を実行するとともに、マスクにつきにくいファンデーションなど、生活者ニーズの変化に迅速に対応した商品開発や、店頭とデジタルを融合させた新しい購入体験の提供、新たなハンドケア習慣の定着を通じて医療従事者の方々の力になることを目指す「資生堂 Hand in Hand Project」の実施など、本業を通じた様々な取り組みによって、着実に前へ進んでまいりました。

 本年は「再び成長軌道へ」の年と位置づけ、完全復活に向けてアクセルを踏む大変重要な年となります。当社の強みであるプレミアムスキンビューティー領域のブランドイノベーションとアフターコロナの生活者行動を見据えたデジタル変革を加速させることによるマーケティングの集中強化により、グローバル全体での成長を目指します。

 その成長のためには、資生堂グループの中核をなす日本事業の回復が不可欠です。日本をオリジンとする資生堂のDNAを継承、進化させ、人生100年時代を捉えた新たな体験価値を創造、提供し続けるとともに、持続的高収益モデルを確立し、安定成長でグローバル経営をリードしてまいります。本年こそはコロナ禍からの脱却を願いつつ、市場の本格回復を見据えて、「ブランドマーケティング」「お得意先さまとの協働」「店頭応対」を中心に「攻め」の投資を強化します。

 特に、専門店事業においてコロナ禍を経て改めて感じたのは、ビューティービジネスにおける「人」が介するカウンセリングの重要性です。絶対的な強みである「人」の力を最大限に活かし、専門店さまでしか実現できないトータルビューティー提案を通じて「生涯顧客づくり」の取り組みにデジタルも活用し一層注力します。

 具体的には、すべての女性の人生に寄り添えるブランドとなるべく3ラインの商品体系に刷新した化粧品専門店専用ブランド「ベネフィーク」を中心に、店頭でのお客さまへのパーソナルな提案や、「Omise+」を用いたオンラインカウンセリング、SNSを活用した情報発信など、リアルとデジタル双方の強みを融合し、生活者・お客さまとのあらゆる接点を通じて絆を深化させる取り組みに邁進します。

 本年、当社は創業150周年を迎えます。これまでご愛用いただいたお客さま、一緒に歩んでくださったお得意先さまに心より感謝申し上げるとともに、皆さまとのつながりをより深められる1年にしたいと考えています。同時に、資生堂の新たな未来を切り開くための一歩を踏み出す「希望」の年にすべく、未来に向け新しい価値を創造・提供し、本業であるビューティービジネスをさらに成長させていきます。

 そして2030年には、生涯を通じて一人ひとりの自分らしい健康美を実現する「パーソナルビューティーウェルネスカンパニー」を目指してまいります。
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