東洋ビューティ、SDGs元年に位置づけて本格始動

週刊粧業 2022年2月28日号 10ページ

東洋ビューティ、SDGs元年に位置づけて本格始動
 化粧品・医薬部外品ODM/OEM国内大手の東洋ビューティは、経営ビジョン「世界最良のODM企業となる」の実現に向けて、2022年よりSDGsへの取り組みを本格的にスタートした。

 今夏には中国に営業拠点の新設も計画しており、岩瀬史明社長は「グローバル体制の構築を進める」とも話している。

 ――81期(21年5~12月)は決算月の変更で8カ月の変則決算でしたが、振り返っていかがですか。

 岩瀬 既存製品の中でコロナ禍の外出自粛などの影響を受けたものがあったが、スキンケアを軸にしたODM施策が順調に進み、前年同期比で売上横ばいに対し、利益は増加で推移した。

 年度後半にかけては既存顧客からの新たな商品企画案件も増え、今期は明るい兆しが見えてきている。

 懸念されるのは原料・資材の価格高騰や供給不安が続いていることである。サプライヤーとの連携を強化し、安定調達・適正価格での提供を推進していく。

 ――今期初にはSDGs宣言を実施しました。

 岩瀬 80期からスタートした中期経営計画では、「品質保証」「生産効率」「環境・SDGsへの取り組み」の3つのことに重点的に取り組んでいる。2年にわたるコロナ下で持続的成長に向けた地盤固めが進んだ。

 特に、SDGsに関してはキックオフまでに1年以上に渡ってテーマ設定と社員教育を行ってきた。今期を「SDGs元年」に位置づけ、ESG課題に取り組みながら100年企業に向けて持続的成長の実現を目指す。

 化粧品ODM/OEMとして、医薬品レベルの化粧品工場として19年春に新設した佐賀工場を核にワンランク上の品質を追求して「世界最良のODM企業となる」ことを目標に掲げている。

 他の3工場(宇都宮第一・二工場、上野工場)についても、ハード面は改修を進めており、佐賀工場と同様にSDGsへの取り組みを推進していく。

 また、各工場では約3年前からフィリピン、ベトナム、モンゴル出身の技能実習生を受け入れている。彼らが、当社で学んだ技術や技能を用いて母国の産業発展に貢献することを今後も支援していきたい。

 グローバル化に向けて、今夏には中国に営業拠点を開設する計画だ。中国を皮切りにグローバルなビジネス環境を整えていく。
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