伊藤忠ファッションシステム、WGSN予測から2023年春夏の傾向を紹介

C&T 2022年3月15日号 77ページ

カンタンに言うと

  • 2023年の消費者マインドに影響を及ぼす、重要な行動的要因と消費者像を解説
  • 23年SSは個と社会のウェルネスを標榜する、消費者に向けた3テーマが重要なポイントに
伊藤忠ファッションシステム、WGSN予測から2023年春夏の傾向を紹介
 伊藤忠ファッションシステムは、ファッション・デザイン・消費者のグローバルなトレンド情報を世界約6500社に提供している「WGSN Limited」(本社=イギリス・ロンドン)と2015年6月に業務提携し、グローバルのインサイト(消費者動向)分析およびファッション、ビューティー、インテリア、フード&ドリンク 、コンシューマ・テックのデザイントレンド予測を提供する、B2B会員向けサービス「WGSN」の国内販売代理店を務めている。

 今回は、WGSNの予測をベースに、2023年の市場を牽引する消費者像をはじめ、消費者が求めるビューティー製品を生み出すための最新予測やインスピレーションなど、ビューティー領域に関する未来のトレンドについて紹介する。

2023年の消費者マインドに影響を及ぼす
重要な行動的要因と消費者像を解説

 1998年設立のWGSN Limited社は、ヨーロッパだけでなく北米、中東、アフリカ、アジア太平洋、ラテンアメリカに20以上の拠点を持ち、グローバルで日々変化するファッション・デザイン・消費者の動向を捉えるべく、世界の各主要都市に400人以上のトレンド予測エキスパートを配置し、グローバルな視点とローカルな視点の両方からコンテンツを発信している。

 WGSNは、グローバルで日々アップデートされるデザイン業界向けにキュレーションされた高いトレンド情報クオリティにより、主要なマーケットの最新トレンドから最長10年先までの未来予測情報を網羅するほか、リテールデータ解析や消費行動分析などを含む、コンサルティングサービスも提供している。

 「WGSNでは所属する業界エキスパートが消費者の思考、感情、行動に影響を与える変化の兆しをいち早く察知し、小売データや文化、クリエイティビティの傾向を分析・提示している。2~10年後の消費者が求める製品、体験、サービスやデザインのトレンド情報は企業にとって不可欠であり、商品開発におけるイノベーションのきっかけや、企業の中長期計画策定、新規ビジネスの創出にも活用できる」(第1ディビジョン マーケティング開発第2グループ 北島章雄氏)

 2016年からは、小売戦略・消費者情報に特化した分析サービス「WGSN Insight」を展開し、業界に影響を与える消費者の行動やライフスタイル、市場や社会文化の変化を深く掘り下げ、クライアントが未来の消費者を効果的にエンゲージできるよう導くための情報提供を進めている。

 具体的には、テクノロジー、マーケティング、デザイン、リテール、ビジネス戦略のデータとその背景にある文化を結びつけ、レレバンスの方向性と変化を予測し、次なるディレクションを提示する。

 新たに生まれる消費者トレンドから、長期的な消費者の行動や思考までを正確に予測するWGSNのリポートは、製品デザインをインスパイアし、ビジネスの意思決定を助け、確実な戦略プランニングを可能にするという。

 また、2019年4月からは、化粧品に特化したオンライントレンド情報配信サービス「WGSN Beauty」を立ち上げ、消費者が求めるビューティー製品を生み出すための最新予測やインスピレーションを、年間サブスクリプションにて提供している。

 WGSN Beautyのコンテンツでは、化粧品の2年先のシーズン毎の消費者価値観、原料、スキンケア、カラーコスメ、ビューティー&ボディケア、フレグランス、主要展示会から、サステナビリティ、パッケージング、ウェルネス、ジェンダーインクルーシブの動きまで、いち早く情報等を発信し、ビューティー業界がおさえるべき潮流を紹介している。

 「WGSNでは、2023年の消費者マインドに影響を及ぼす重要な行動的要因として、時間の感じ方にバグが起きている『不確かな時間感覚』と、意識的に物事に反応しないことで心的ストレスを回避する『鈍感力』、状況をより良くするためのポジティブなマインド『希望』、挑戦したいけれど慎重でいたい気持ちを反映した『モチベーション管理』の4つのセンチメントが、消費者像を作ると予測している。この傾向を踏まえ、2023年に業界を牽引する消費者像として、想定通りに物事が動くことを願い、経済的にも安定を第一に考える『未来予測家』、皆でより良い世界の創造を目指す『新しいロマンチスト』、多様性のある企業とコミュニティを支持し、選挙だけでなく消費というアクションを通して社会を動かそうとする『不可能の実現家』、コロナ禍の変化に順応し、新たな刺激やインプットにもすっかり慣れ、 2023 年にはこれまでになかった体験や五感に訴える瞬間を追い求める『遂行家』といった4つの消費者プロファイルが軸になると推察される」(北島氏)

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