日進化学、環境に配慮した代替処方の開発を強化

粧業日報 2022年7月19日号 6ページ

カンタンに言うと

  • 開発部門の専門化で高機能志向に対応
日進化学、環境に配慮した代替処方の開発を強化
 化粧品OEM/ODM事業を展開する日進化学は今年4月、開発技術部を液体化粧品部門とエアゾール部門に分けて専門性を高めていく。

 部内には新たにODMチームを発足し、一歩踏み込んだ提案の実現を目指す。髙田寛社長に話を聞いた。

 ――コロナ禍ニーズに対応した製品の提案が増えてきていますね。

 髙田 スキンケアカテゴリーでは、エイジングケア向け商品の案件が増え、マスクに隠れない目もと用を中心にポイントケアアイテムの生産が増えている。

 シワ改善・美白・肌あれ改善のトリプル効果が認められた薬用成分「ナイアシンアミド」配合の独自開発処方もこのほど商品化が決定した。

 高機能志向はヘアケアカテゴリーも顕著で、サロン系をはじめ高価格帯シャンプー&コンディショナーや、アウトバストリートメントの生産量が増加している。ニッチなところでは、男性向け除毛剤や女性向け育毛剤の案件も増えている。新しい領域ではないが、除毛剤は女性用、育毛剤は男性用での企画がこれまでは多かった。

 このようなジェンダーニュートラルな考えを取り入れたコスメの企画は今後も増えてくるはずだ。これまでの実績・ノウハウを活かせる領域なのでカバーしていきたい。

 ――ODM戦略で研究開発にも力が入ります。

 髙田 スキンケア開発では、敏感肌向けの処方を新たに開発した。保湿効果を持つアミノ酸系のパウダー成分を均一に混合する処方技術を開発し、高い保湿効果と心地よい使用感の両立を実現した。べたつかず、肌にしっとり感をもたらすテクスチャーが特徴で、保湿効果の持続性も認められている。

 そのほか、シクロペンタシロキサン(D5)やUV吸収剤など環境負荷が懸念される原料を見直し、既存のパフォーマンス性を落とさずに植物由来の代替原料への切り替え可能な処方開発を進めている。このような環境配慮型を中心にグローバル対応の処方開発も強化していく。
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