DRC、パリ近郊でex vivo試験を開始

週刊粧業 2022年7月11日号 51ページ

カンタンに言うと

  • オープンラボとして研究環境も提供
DRC、パリ近郊でex vivo試験を開始
 DRCは、国内3拠点(大阪・東京・札幌)と海外3拠点(タイ、中国、フランス)で化粧品・医薬部外品の有効性・安全性の評価サービスを提供している。

 2020年10月に開設した新評価センター(大阪)では、自然災害に備えたリスク耐性に加え、ゆとりのある待合室やスムーズな動線など安全で快適な試験環境にこだわった。その環境改善は、コロナ禍で感染予防対策となり、昨年も被験者や従業員の安心・安全を確保しながら、受託サービスを続けることができたと同社は振り返っている。

 さらに、同年11月には新たな評価試験の提供に向けて、フランス・パリ近郊にex vivo研究施設「SOLA」(現地法人)を設立し、ヒト摘出皮膚を用いて評価を行うex vivo試験の受託サービスを開始した。

 いままで化粧品の有効性・安全性に関する評価試験として、細胞や三次元皮膚モデルを用いるin vitro試験と、実際のヒトに対する作用を検証するためのin vivo試験の2つがある。新たにex vivo試験を行える環境を整えたことについて、同社は「皮膚内部の反応を可視化できる試験法であり、画一的になってしまいがちな評価データにおいて、差別化や付加価値化を実現できる」と話す。原料の評価だけでなく、最終製品の肌への有効性を調べることもできる。

 日本ではまだなじみの薄い試験法であることから、理解促進に取り組んでいる。今年6月にはWebセミナーで詳しく解説したばかりだが、今後もサービス普及に向けて技術情報の発信を継続する予定だ。

 また、同社では試験受託だけでなく、オープンラボとして独自に研究を行いたい企業にフランスの施設を貸し出している。

 また、中国の研究施設では、昨年末に国家薬品監督管理局(NMPA)の化粧品登録届出検査試験機関の認定を受け、日系企業の中国ビジネスをサポートしている。

 グローバルな視点で評価試験を行い、中国を起点にASEAN市場にも対応していく。コロナ禍でスタートが遅れていたが、感染状況も落ち着いてきたため、年内には本格的にスタートしていけると思うと話している。
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