花王とコストコ、折りたたみコンテナをテスト導入

粧業日報 2022年7月29日号 4ページ

カンタンに言うと

  • 環境負荷低減と作業効率向上に向けた効果実証を開始
花王とコストコ、折りたたみコンテナをテスト導入
 花王とコストコホールセールジャパンは、7月19日より、製品の梱包材として繰り返し使用可能な折りたたみコンテナを、コストコ川崎倉庫店にテスト導入した。1月あたり約1500梱の使用を予定している。

 なお、今回の取り組みは、2021年7月より花王グループ全社員を対象にスタートした、社員一人ひとりが持つアイデアを公募し、事業化や社内構造改革等を実現させる制度「01KAO」により具現化した初の事業化案件となる。

 昨今、企業における環境に配慮した取り組みが活発化する中、花王グループではこれまでの企業活動の中で培ってきた「よきモノづくり」の思想を「ESG視点でのよきモノづくり」へと高め、環境や社会に配慮した取り組みを強化している。

 また、コストコにおいては、ビジネスの成長と同時に世界の繁栄が必要との認識のもと、「SUSTAINABLITY COMMITMENT」を発信。食品廃棄物の削減やリサイクル、プラスチック使用量の削減など、サステナビリティの視点を組み込んだ事業活動を積極的に展開している。

 こうした中、販売店に製品を納入する際に製品を梱包する梱包材については、これまでリサイクル可能な段ボールが主に利用されてきたが、店舗での開封・廃棄作業の負担やリサイクル過程のCO₂排出量といった面では課題もあった。

 そこで今回、花王とコストコは協働し、繰り返し使用可能な折りたたみコンテナをテスト導入、それを回収・再利用する取り組みを開始する。

 また、両社で「納品」「陳列」「販売」などさまざまな場面における折りたたみコンテナの効果検証を実施し、折りたたみコンテナを活用することの利点と課題を抽出。製品輸送における品質担保、製造工場での取り扱い性、物流拠点での作業効率の確認、店舗課題の解決、販売への寄与、循環型折りたたみコンテナのしくみを検討する。

 検証結果をもとに、まずは導入店舗の拡大を図るとともに、将来的には業界全体での循環型折りたたみコンテナの標準化を目指していく。
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