マーナーコスメチックス、ひと手間かけるモノづくりを推進

週刊粧業 2022年8月22日号 8ページ

マーナーコスメチックス、ひと手間かけるモノづくりを推進
 国内3工場体制で化粧品OEM事業を展開するマーナーコスメチックスは、主力工場でエコサート・コスモス認証とハラル認証を取得する「くりこま高原藤沢工場」(岩手県)内に、水蒸気蒸留装置を導入し、県内の植物や果物から抽出した、アロマ精油や芳香蒸留水を用いた化粧品の開発を開始した。

 化粧水や美容液などの液体化粧品には、水が多く含まれる。そのため、化粧品の全成分表示では最初に「水」と表記されることがほとんどだ。

 藤沢工場では、水にもこだわり、ミネラルウォーターとしても販売されている高原の地下を流れる天然水を化粧品製造にも使用しているが、機能性オーガニックコスメの需要が高まる中、配合した美容成分の機能的価値を伝えるために、水にもこだわりたいという要望が増えていた。

 植物・果実由来の芳香蒸留水を、「オーガニック水」のような打ち出し方で、ナチュラル・オーガニックコスメの付加価値ニーズに対応していく。

 今年7月にラスベガスで開催された国際美容見本市「コスモプロフ北米」に出展し、コロナ禍で2年ぶりに訪米した井田勝康社長は、「『日本製』のブランド力は今後も多少残ると思うが、単に日本製というだけで売れるフェーズではなくなっている」と現地の市場性を述べ、芳香蒸留水を使った商品開発のような「ひと手間かけたモノづくりはグローバル市場でも重要になっている」と話した。

 北米展示会では出展メーカー・ブランドの顔ぶれにも変化が見られたという。

 「KOLやインフルエンサー、ユーチューバーがプロデュースする新興ブランドが増え、会場でも注目を集めていた。それらの多くはクリーンビューティやサステナブルをコンセプトにしており、日本でも同じような傾向が見られる。引き続き、廃棄物や未利用資源の有効活用などSDGsに沿った取り組みを推進していく」(井田社長)

 取組事例として、通常は廃棄されてしまう卵の殻を回収し、化粧品原料(卵殻膜エキス)として再利用する仕組みを構築している。

 卵殻膜エキスは、美容成分としてのデビデンスも取得しており、サステナブルと機能性を追求した美容成分として、様々な化粧品への応用化を進めている。
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