日進化学、ODMチームを核に質的整備を推進

週刊粧業 2022年8月22日号 7ページ

日進化学、ODMチームを核に質的整備を推進
 国内3工場体制で化粧品OEM/ODM事業とエアゾール事業を展開している日進化学は、経済活動の正常化と消費回復を見据え、売上の柱であるOEM(受託製造)事業でQCDの向上を推進するとともに、製品のコンセプトから製品化までトータル提案するODM専門チームを軸に、クライアント層の幅を広げている。

 2022年1~6月は、OEM事業を中心にスキンケアをはじめ、高機能化が進むヘアケア&ボディケア、ハンドソープなどの衛生関連製品まで「全般的に受注が堅調で、前年実績を上回って推移した」と髙田寛社長は話す。

 スキンケアでは、化粧水や美容液などのほか、コロナ禍の外出制限が昨年より緩和されている影響もあって、日やけ止めやメイクアップリムーバーの受注が堅調に推移した。ヘアケアは高付加価値タイプのシャンプー&トリートメントに加え、アウトバストリートメントやヘアオイルの引き合いが増えているという。

 髙田社長は、コロナ禍の巣ごもり需要の拡大でエアゾールを用いた「炭酸タイプの洗顔料やパック、スカルプシャンプーなどの引き合いが増えている」と話した。

 ボディケアやハンドソープでは、市場シェアの大きいブランドの受注が引き続き堅調に推移した。

 髙田社長は、コロナ禍でECを中心に販売チャネルの多様化が進み、ファブレス経営の新興企業の勢力が強まっているとの見解を示し、「これまでOEMの延長線上のような形でODM化を進めてきたが、それぞれ独立した事業として専門性を高め、クライアントのニーズに寄り添っていく」と話した。ODM専門チームは、クライアントとなる企画・販売会社に対してコンセプトから製品化までトータル提案できる体制を整えていく。

 「インバウンド需要拡大期から本舗メーカーやOEM企業は積極的に国内工場の設備投資を行ってきた。コロナ禍で日本の化粧品マーケットは縮小したが、その一方で、生産力はむしろ上がっていると思われる。需給バランスを考えると、競争はさらに激しくなると見ている。量的・質的の両面でクライアントのニーズに対応できるように準備を進めていく」(髙田社長)
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