資生堂、肌のセルフタッチで幸福度が増すことを解明

粧業日報 2023年4月28日号 6ページ

カンタンに言うと

  • セルフタッチによるスキンケアは前向きな気持ちにつながる
資生堂、肌のセルフタッチで幸福度が増すことを解明
 資生堂は、東京都立大学 菊池吉晃 名誉教授との共同研究により、自分の肌に触れること(セルフタッチ)のポジティブな効果を、脳の活動から発見した。

 自分で自分の肌に触れると、触れる動作と心地よい感覚を脳内で統合し、ストレス状態における過剰な交感神経の活性を鎮める。また、外部に対する注意や意識を低下させるとともに、危機感や不安感を抑制する効果も示された。

 実験では、参加者が自身の左手の甲を単純な動きでソフトに触れることで、脳の変化をfMRIにて測定した。その結果、外界に対する注意や警戒に関与し、交感神経の活性化に関与する前帯状皮質(ACC)、扁桃体の活動の低下がみられた。また、血圧を上げる中枢がある吻側延髄腹側部(RVM)の活動低下も確認できた。

 セルフタッチによるこのような反応は、「自分は安全な環境にいる、大丈夫」という感情につながると考えられる。肌にセルフタッチするスキンケアを通して安心感を得ることは、前向きな気持ちで日々を過ごせる幸福感にもつながることが期待される。

 同社が今年3月に全国の20~69歳女性500人を対象に実施した調査では、新生活の時期に肌トラブルが生じたことが「よくある・たまにある・一度はある」人は全体の68%に達し、肌トラブルがあると答えた人のうち、新生活と聞いて浮かぶ感情について「不安・緊張・憂鬱」と答えた人は76%に達した。さらに、新生活の時期はいつもより丁寧にスキンケアをしたいと答えた人も80%に達した。
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