GSIクレオス、RARβのみに結合するレチノール代替原料などを紹介

週刊粧業 2023年5月15日号 22ページ

GSIクレオス、RARβのみに結合するレチノール代替原料などを紹介
 世界各国に原料サプライヤーを持ち、植物エキスを中心に天然由来の輸入原料を幅広く取り扱うGSIクレオスの香粧品部では、今回のCITE JAPANでサステナブルなマイクロアルゲ(微細藻類)由来のレチノール代替原料を筆頭に、SDGsやアップサイクルのグローバルトレンドに合致する環境に配慮した新規原料を提案する。

 スペイン・バルセロナの大学発ベンチャー企業であるALGAKTIV(アルガクティブ)社では環境にやさしく、供給安定性に優れサステナブルでユニークなマイクロアルゲ由来原料の開発に強みを持つ。

 マイクロアルゲは植物や海藻と異なり、自然界から都度採取することなく、必要最低限のエネルギー(光、水、二酸化炭素)があれば半永久的に培養できる。また、植物の栽培では広大な土地や労力が必要となるが、マイクロアルゲは限られたスペースで培養を行うため、原料調達から製造に至るプロセス全体において環境負荷の低減に貢献する。

 今回初披露する新規原料「アルガクティブ レチンアート」は、微細藻類のクロレラが持つレチノイドを由来とし、レチノールの副作用につながるリスクが最も低いレチノイン酸受容体(RARβ)のみに結合する選択性を有する。これにより、レチノイド特有の優れた肌への有効性を維持しつつ、副作用のリスクを大幅に軽減することを実現した。

 「レチノールに期待されるターンオーバー促進と肌の色調改善、抗シワといった働きを全て臨床試験で確認しており、シワ改善に関しては4週間で改善がみられた。さらに、レチノールや一般的なレチノール代替成分のバクチオールとの比較でも有意性があることが明らかとなった」(同社)

 新規原料ではこのほか、バタフライピーから得られる天然由来の着色剤「色ノ源〈イロノモト〉バタフライブルー」を紹介する。同原料は、タイの契約農家が無農薬栽培したバタフライピーを国内にて加工したもので、「色の濃さを示す色価を規格化してロットブレの懸念を解消し、高品質で鮮やかな青を再現できる安定性が他の青色天然色素との大きな差別化となっている」(同社)という。
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