成和化成、「iVC」からアップサイクルまで幅広く紹介

週刊粧業 2023年5月15日号 12ページ

成和化成、「iVC」からアップサイクルまで幅広く紹介
 成和化成は、第11回化粧品産業技術展にて、主力のビタミンC誘導体ブランド「iVC」やサステナビリティ原料などの自社開発製品と、日本の代理店として取り扱うSEPPIC社(フランス)の乳化増粘剤や100%植物由来の乳化剤などを展示する。技術セミナーでは、出展者の中で最も多い8題を、最新知見を交えながら発表する。

 展示ブースは、「iVC」「ボタニカル」「基剤」「スキンケア・サンケア・ヘアケア」の4つのゾーンに分けて原料を展示し、その場で感触を確かめられる処方サンプルも紹介する。気に入った処方は持ち帰りも可能だ。また、毛髪成分・キューティクルの構造を模倣したバイオミメティクス原料「PhytoCuticle」を配合した固形シャンプーも現在のトレンドに対応したノベルティとして数量限定で用意する。

 展示会に合わせて、特設サイトも期間限定で開設する。技術発表を収録した動画の公開も行う予定だという。

 同社は、展開するビタミンC誘導体ブランド「iVC」で、効果と使いやすさを訴求した研究に取り組み、製品ラインナップの拡充を図っている。それぞれの特長を活かしたサンプル処方の開発を行い、コンセプトづくりをサポートしている。コンセプトづくりのポイントとして、iVCの技術発表は「iVC乳化」「ポアショット」「セラミドプロモーター」をキーワードに3題の発表を予定している。

 「iVC乳化」では、シリーズ新原料の「Amitose GCA」を紹介する。「Amitose GCA」は、ビタミンCとの機能を発揮しつつ、使用感の良好なクリームが調製可能なビタミンC誘導体。乳化剤フリー処方や、配合成分数を最小限に抑えるミニマリスト処方にも適応する。

 「ボタニカル」ゾーンでは、自社開発のアップサイクル原料を展示する。同社は、SDGsへの取り組みを推進する中で、国内外の未利用資源に着目し、美容成分として価値を見出すアップサイクル原料の研究開発に取り組んでいる。

 今回、「サーキュラーエコノミー(循環経済)」を推進する原料として、ゴマ油の製造過程で出る搾りかすをアップサイクルさせた水溶性ゴマペプチド「SESAQUA」、黒真珠の母貝から抽出したエキス「BLACK PEARL Extract」、魚の鱗から抽出したコラーゲンに様々な美容効果を見出した「HAZUMI-HADA」を展示する。

 「SESAQUA」は、SESAMI(ゴマ)とAQUA(水)を組み合わせた造語で、加水分解ゴマタンパク。ゴマ由来の美容成分は油溶性が多いが、「SESAQUA」は水溶性のため、様々な剤形に対応できる。

 「BLACK PEARL Extract」は、タヒチ産のクロチョウガイ(黒真珠母貝)から抽出した真珠母貝エキス。黒真珠と同じ成分である貝殻の真珠層から、肌と髪の両方に美容効果を見出すことに成功した。

 SEPPIC社の技術発表も2題行う。そのうちの1つ、超耐塩性ポリマー「SEPIMAX ZEN」は、エキスや有効成分を高配合したゲルやクリーム、洗浄系処方の増粘をサポートする。コールドプロセスで乳化増粘ができるため、省エネで使いやすい化粧品基剤として提案する。
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