コーセー、「雪肌精 クリアウェルネス」のCO₂排出量を可視化

粧業日報 2023年6月5日号 4ページ

カンタンに言うと

  • レフィルはボトルに対し約28%少ないことを確認
コーセー、「雪肌精 クリアウェルネス」のCO₂排出量を可視化
 コーセーは、「雪肌精 クリアウェルネス」シリーズを対象に、製品のライフサイクルを通じたCO₂排出量である「カーボンフットプリント(CFP)」の算定を行い、その結果を踏まえ今後のCO₂排出量削減に向けた活動施策を策定した。

 環境省の「製品・サービスのカーボンフットプリントに係るモデル事業」では、CFPの算定、表示・活用に関する先進的なロールモデルを創出することで、CFPの取り組み拡大や、消費者による脱炭素に貢献する製品・サービスの選択を促すことを目指している。同事業は2022年8月より、環境省から委託されたボストン コンサルティング グループの支援のもと進められてきた。

 同社グループでは、「コーセー サステナビリティ プラン」にて、2040年までにCO₂排出量を実質ゼロにするカーボンニュートラル、2030年までにSBT1.5℃目標に準じたCO₂排出量削減目標を掲げ、脱炭素戦略を推進している。

 同事業への参加により、CFP算定・表示の実務上のノウハウを蓄積、サステナブル対応の効果測定、ライフサイクルにおける環境負荷ホットスポットの特定を行い、バリューチェーン全体のCO₂排出量削減の加速、環境に対する企業・ブランドの姿勢の訴求につなげていく。

 同社のサステナビリティ推進活動を牽引するブランドである「雪肌精」の中核シリーズであるクリアウェルネスは、「つくり方にも透明感を」というメッセージを掲げている。今回の対象商品である「ピュア コンク SS」は、環境負荷の低いパッケージへの切り替えや詰め替えレフィルの発売、製造方法の見直し検討など地球環境へ配慮した商品設計を行っている。

 算定対象商品のボトル入り本品と詰め替えレフィルのCFPを比較すると、レフィルのCFPはボトルよりCO₂排出量が約28%少なく、「原材料調達」と「廃棄・リサイクル」の過程において差があることが数字で可視化された。また、対象商品における段ボール素材の採用や製造・生産工程での再生可能エネルギー導入などのサステナブル対応についても、その効果が確認された。

 同事業への参加を通じ、商品個別のCFP算出の運用に向けた検討が進んでいることから、今後はこれを活かし、環境配慮型商品の開発につなげていく。
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