多品種小ロット生産に特化した化粧品OEM・ODM事業を展開するノーベル化学宏業は、付加価値化に向けた処方開発を強化する。自社オリジナル原料を使用した処方数を増やす。また、営業企画の人材を採用して提案型営業を推進する。
勝見篤嗣社長は、「社長に就任して10期目を迎える。お客様のこだわりや要望に対し、試作を重ねながら開発を進めていく従来の対応型の営業スタイルを維持しながら、次の成長に向けての新しいチャレンジとして提案型営業で新規顧客の獲得を目指す」と話す。
同時に、一昨年からの継続した成長戦略として、若手を中心に新たな人材を確保し、外部講師を招いた勉強会やリーダーミーティングなどを取り入れて教育体制を整え、人材育成を強化する。
勝見社長は、小ロット生産の受注競争が激しくなってきていることに触れ、「独自処方の開発を強化して、高機能化・高付加価値化をサポートしていく。特許取得を含む独自原料の有効活用や機能強化も図り、提案のバリエーションを増やしていく」と話した。
主力のスキンケア案件では、ライン使いやシリーズ内の使い分けでシンプルケアを促す企画が増えているという。
「これまでは美容液を中心に、機能性を追加して付加価値化を図りやすいアイテムによる単品訴求型が目立ったが、近年は化粧水、美容液、乳液、クリームをシリーズでラインナップする傾向も見られる。お客様のニーズやこだわりに合わせて紹介できるよう、処方開発を行っていく」(勝見社長)
提案力の強化では、営業企画を軸に提案型のスタイルを磨いていく。
「商社的な機能を持ち、豊富な開発実績や小回りが利く生産体制などをアピールしていく。協力工場を増やしながら、今まで以上に幅広い案件に対応していくことで、新たな成長基盤を築いていきたい」(勝見社長)
この記事は週刊粧業 2024年8月26日号 10ページ 掲載
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