コーセー、ネイチャーポジティブ実現に向けた取り組みを推進

粧業日報 2024年9月9日号 5ページ

2024年9月9日 11:00

粧業日報 ESG・SDGs・CSR活動

カンタンに言うと

TNFDの開示フレームワークに基づいた生物多様性に関するレポートを公開

　コーセーは、TNFDの開示フレームワークに基づき、コーセーグループの事業活動における生物多様性関連リスクと影響をまとめた「KOSÉ Group TNFD Report」を公開した。また、生物多様性の損失を止め、回復させる「ネイチャーポジティブ」の実現を目指す私たちの行動と、今後の方向性を示した「コーセーグループ生物多様性方針」を策定し、生物多様性に配慮した事業活動をグループ全体で積極的に推進していく。

　コーセーグループは創業以来、化粧品のモノづくりに自然環境から多くの恵みを受けて事業活動を行ってきた。生物多様性を保全し回復させることは、同社にとっての重大な経営課題であり、地球環境を守りながら、事業活動を継続することが必要だ。そのためには、生物多様性のリスクや影響を客観的事実に基づき分析し、効果的な対策を講じていかなければならない。

　このような背景から、2024年1月にTNFD情報開示の構築支援を行う「TNFDフォーラム」に参画すると同時に、早期の情報開示を目指す「TNFD Early Adopters」へ登録し、生物多様性リスクに関する分析・評価・情報開示検討を行ってきた。

　同レポートでは、化粧品の製造に欠かすことのできない重要な自然資本である「水資源」と「パーム油」について、事業活動と関係する生物多様性関連リスクの把握と、生物多様性を保全し回復に貢献する事業機会の創出に向けた取り組みを、分析・評価している。

　今回の分析・評価結果より、「水資源」については水使用量削減・水保全につながる取り組みや、工場周辺の生物多様性に貢献する取り組みを強化し、「パーム油」については、持続可能なパーム油調達と使用を促進していく。