容器市場は、韓国コスメの台頭や外資系企業の参入が影響し春先は低迷していたが、徐々に回復基調に入っている。
ツバキスタイルの業績については、昨年は20%以上の成長を遂げたが、今年は前年度並みの水準を維持すると見込まれている。原料の価格高騰に加え、仕入れ業者からの値上げや運賃コストの上昇も重なり、さらなるコスト圧力がかかっているが、同社はすでにコスト削減にも積極的に取り組んでいる。
また、同社では生産過程で発生する廃棄物を再資源化する「生産ロスゼロプロジェクト」を推進している。これまでは一般消費者からの回収を試みていたが、それだけでは十分でなく、現在では化粧品やトイレタリー用品を生産する際に発生する容器の回収にも着目して、このプロジェクトをスタートした。
今年5月には、プロジェクトの第1弾としてアートネイチャーが発売するヘアケア商品を対象に回収と再資源化を実施。今年8月には第2弾としてI-neと提携し、ボトルや不良品ボトルの回収と再資源化を進めている。同プロジェクトを通じて、同社は新たな取引機会の増加や業界内での認知度向上を実現しており、来期への見通しは明るい。
「当社はこれまでオリジナリティのある容器や他社が製造できない容器の開発に取り組んできたが、外資系企業の持つコスト競争力や精度の高さを考慮すると、容器の品質だけで差別化を図ることは難しくなっていると感じる。そうした中で、『環境対応』は今後も差別化のための重要な要素となるだろう。リサイクルについては、経験が0の状態からスタートしたが、複数のリサイクラー企業の協力を得ることで徐々に技術力を向上させてきた。今後は、『生産ロスゼロプロジェクト』に参画いただける企業を増やしていくとともに、現在稼働している3つの工場の稼働率を高めることを目指している。さらに、将来的には新しい工場の投入も視野に入れ、事業の拡大を図っていく方針だ」(杉山大祐代表取締役)
この記事は週刊粧業 2024年10月14日号 41ページ 掲載
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