マツモト交商は、環境に配慮する原料として3原料を紹介した。
「GeoFuse-moist」は、粉体形状・表面処理・複合化の3つの要素により感触をコントロールする新技術を用いて開発されており、マイクロプラスチックビーズの新たな代替品として期待されている。
マイクロプラスチックビーズは自然環境の中で分解されずに残り続けるという点で環境に与える影響が問題視され、代替品としてシリカやセルロースが広く利用されてきたが、「これらの原料では得られなかった柔らかさやしっとり感が付与できる」(同社)という。
「SolAmaze Natural(ヌーリオン・ジャパン)」は100%植物由来の油溶性被膜形成剤かつ合成ポリマーの代替原料であり、セミナーでも多くの関心を集めている。耐水性や色移り防止においても高い効果が確認されている。
「被膜形成剤は一般に合成ポリマーやワックスが挙げられるが、ワックスは感触が悪いため実際には伸びの良い合成ポリマーが多く使用されている。しかし、合成ポリマーは生分解性がないため環境への影響が懸念されている。こうした中、合成ポリマーの代替となる100%植物由来被膜形成剤としてアピールを強化していく」(同社)
「Silk-iCare(Givaudan社)」はバイオ技術によって生み出されたヴィーガンシルクで、従来の動物由来シルクと同じアミノ酸配列を持ち、抗炎症効果や毛穴ケア効果、化粧崩れを防止する効果など様々な美容効果が期待される。
「シルクは蚕が桑の葉を食べて吐き出した糸から作られる動物由来の繊維として知られ、美しい光沢や滑らかな感触から衣服や化粧品など様々な製品に利用されてきた。しかし近年、動物由来の製品に対する懸念が高まってきており、バイオ由来のシルクに注目が集まっている。今後、ヴィーガンシルクとして提案を強化していく」(同社)
この記事は週刊粧業 2024年10月14日号 16ページ 掲載
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