粧業日報 2024年10月21日号 4ページ
カンタンに言うと
持続可能な社会の実現を目指し、化粧品事業のサステナビリティ領域にて包括的な協働を進める花王とコーセーは、多摩美術大学の学生を対象に、両社の研究所における品質追求・品質管理の過程で最終的に商品にならなかったメークアップ化粧品をアップサイクルした水性ボールペン「SminkArtペン(スミンクアートペン)」を用いたデザインコンテスト「Makeup Art Pen Award 2024」を開催し、10月9日にコングレスクエア日本橋にて行われた最終審査でグランプリを含む計10名の受賞者を決定した。
今回は、「彩りがひらく、未来」をテーマに、多摩美術大学の学生から「SminkArtペン」3色のみで制作される作品を募集した。6月からの限られた期間の中で、どの作品も「SminkArtペン」のもつラメやパールのきらめきなど化粧品ならではの特長を活かし、創造力を発揮した多様な作品が集まった。
花王 上席執行役員 化粧品事業部門長の前澤洋介氏は開会の挨拶で、「今回のデザインコンテストを通して、メークアップ化粧品がアップサイクルされた『SminkArtペン』と、芸術・文化に関わる未来を担う学生の皆さんの想像力が合わさり、美しい作品が生み出されていく、無限の可能性を感じた。また、より幅広い世代の生活者の皆さまに、モノをつくり出すメーカー同士が手を取り合い、環境保護や資源循環に向けて協働していることを知っていただくことで、サステナブルな取り組みへの関心を高めていきたいと考えている。花王はこれからも、サステナビリティへの配慮を無理なく、場合によっては楽しく、日々の生活に取り入れてもらう工夫を施した製品やサービスの提供をしていく」と語った。
続いて行われた最終審査には、多摩美術大学の学生10名が臨み、製作意図や作品に込めた思いなどについてプレゼンテーションを実施。審査の結果、「バタフライエフェクト」を製作した関原優奈さんがグランプリを受賞した。
関原さんはプレゼンテーションにて「蝶々の羽の鱗粉は肉眼では粉のように見えるが、拡大すると小さな鱗が集まって美しい模様をつくっている。この様子は現代の多様性の重視と似ており、個々の個性が集まって美しさを生み出している。SminkArtペンは色やラメが重なってもくすまず、蝶の羽のように美しく表現できた」と語り、グランプリ受賞時には「普段から手を使って絵を描くことが好きで、新しい絵の具を買った時のようなワクワク感で描き切ることができた」とコメントした。
閉会の挨拶に立ったコーセー 取締役 経営企画部長の原谷美典氏は、「今回のデザインコンテストでは、多摩美術大学の学生さんが『SminkArtペン』のもつ化粧品の特長を活かし、さらにサステナビリティに対する思いも込められた、個性豊かな作品を制作していただいた。こんなにも奥深く、期待に満ちあふれた未来を感じられたことに感銘を受けている。今回のコンテストや作品を通じて、『化粧品』と『アート』のチカラをより多くの方々に知っていただき、環境保護や資源循環の大切さに触れるきっかけになってくれることを願っている。これからもコーセーは、人と地球の未来のために、私たちの『美しい知恵』を尽くし、貢献していく」と述べた。
コンテストの受賞作品は、花王本社内・コーセーの「Maison KOSÉ」各店舗にて展示され、花王の公式SNSでも発信される。なお、表彰式終了後は、受賞者と1次審査入賞者を加えた約20名を両社オフィスに招き、クリエイティブ部門の仕事内容などを紹介するなど、実際に働く社員とも交流した。
花王とコーセーは、これからも持続可能な社会の実現を目指し、化粧品事業のサステナビリティ領域における協働を進めていく。
その他の入賞者・入賞作品/花王賞=「beautiful」(宇佐美流華さん)▽コーセー賞=「おえかき、おしゃれ、それから、それから、」(吉澤舞さん)▽多摩美大賞=「私たちの未来」(川村汐音さん)▽SminkArt賞=「繋げる、繋がる」(増村朋美さん)▽優秀賞=「Rainbow Stream」(蒔田愛奈さん)、「光の細胞」(佐乃あのこさん)、「そこにある想い」(岡本愛加さん)、「Make up your future」(赤佐氏利さん)、「未知惹かれて」(吉井宙子さん)
この記事は粧業日報 2024年10月21日号 4ページ 掲載
■平和堂、子育て世代の獲得に向け価格・品揃えを見直し◎第2四半期、価格訴求の強化で営業減益■ライオン、JACと企業価値向上に向けたパートナーシップ契約締結■花王×コーセー、「Makeup Art Pen Award 2024」表彰式を開催■ポーラ、岐阜県高山市と「健康づくり包括連携協定」を締結
バラ売り
【週刊粧業】2024年アジアンコスメの最新動向
バラ売り
【週刊粧業】2024年ドラッグストアの化粧品販売最前線
バラ売り
【週刊粧業】2024年週刊粧業選定・化粧品日用品業界10大ニュース
バラ売り
【週刊粧業】2024年ヘアケアの最新動向
バラ売り
【週刊粧業】2024年週刊粧業選定・化粧品日用品業界10大ニュース
バラ売り
【週刊粧業】花王、2025年度方針説明会を開催
バラ売り
【週刊粧業】エスポワール イオンモール羽生店、アルビオンは億ショップ達成へ
バラ売り
【週刊粧業】イオン、買上点数の低迷で価格訴求を明確に
紙面を探す
紙面を探す
レポートを探す
無料でダウンロード
カタログを探す
無料で見る
週刊/毎週月曜日発行
化粧品、日用品、医薬品、美容業、装粧品、エステティック等を中心とした生産・流通産業界の総合専門情報紙。
季刊/年4回
化粧品、日用品、アクセサリーなどの業界別の市場動向をはじめ、戦略、流通、経営、マーケティングを扱う情報専門誌。
週刊/毎週月曜日発行
化粧品、トイレタリー、石鹸、歯磨、日用品に関する情報の速報版。業界のエグゼクティブ必読の情報紙。
週刊/毎週月曜日発行
昭和33年に創刊された、わが国初の訪問販売化粧品業界の専門情報紙。