近代化学、人事評価制度の抜本的な見直しと海外の新規取引先開拓に奔走

週刊粧業 2025年1月1日号 85ページ

近代化学、人事評価制度の抜本的な見直しと海外の新規取引先開拓に奔走

 前期(2024年8月期)に70期目の節目を迎えたヘアケア専門OEMの近代化学は、「個性を尊重し、人を育て、一人ひとりの能力を高めて最高のチームワークで素晴らしい製品を創り出し世界中に笑顔を届けよう」という経営方針の実現に向けて、人事評価制度の抜本的な見直しを2024年に実施した。

 岡部達彦社長に2024年の振り返りと2025年の抱負を訊いた。

 ――2024年の取り組みを改めて振り返っていただけますか。

 岡部 原料や容器といった資材だけでなく人件費の高騰も続いており、やむなく値上げを行い各種コスト負担の軽減に努めた。

 値上げに対して抵抗のあったお客様からの注文が減少したものの、値上げによって受注1件あたりの利益率が向上し、最終的には売上が微減で利益が横ばいという結果になった。

 2024年の取り組みでは、これまでの人事評価制度を抜本的に見直した点が最も大きなトピックスといえる。

 従来は100点満点中業績が80点で個人の成長が20点だったが、新しい評価制度では会社のルール(行動のルール・姿勢のルール)の考え方を取り入れ、売上や研究の成果など業績に直結する行動のルールを35点とし、誰でも守れる姿勢のルールとして当社の社風づくり6カ条(いつもえがお/い=一緒になって問題に取り組もう/つ=常に「ありがとう」と言い言われる人になろう/も=燃やせプロ意識/え=笑顔で前向きにチャレンジしよう/が=考えよう!できない理由よりできる方法/お=お互いルールを守ろう)の順守を65点とした。

 成績だけが良い社員を評価していた従来の評価制度に常々疑問を感じており、目的意識を持って他人から尊敬されるような振る舞いをしている社員を評価していくことが我々の掲げる経営方針の実現に不可欠であると考えた。

 2024年はこのほか、省人化などコスト圧縮に向けて急務となっている取り組みに注力した。

 ――2025年の抱負をお聞かせください。

 岡部 個人的に2024年は年間で約160日を海外で過ごし、新規取引先の開拓に奔走した1年だった。2025年はそうした種まきの活動が実を結ぶよう、海外の売上拡大へとつなげていきたい。

 海外に関してはこのほか、2023年に採用したネパール人の営業担当との連携をさらにこの1年で高めて、景気が良く魅力的な市場である東南アジアを筆頭に、様々な国や地域で富裕層向けの業務用ヘアケア製品を中心に新規受注の獲得を目指す。

 国内に関しては、お客様から要望が多いコストを抑えた製品ラインナップの拡充を図る。

 これらの取り組みを踏まえて、2030年までには既存事業のポテンシャルを最大化し、売上高30億円の達成を目指していく。

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